麻酔蘇生学

堤 保夫 教授

【研究キーワード】
悪性高熱症、周術期管理、疼痛制御、血管弾性診断、虚血再灌流障害

【最近のハイライト】
悪性高熱症の病院として、リアノジン受容体の新たな遺伝子多型が複数認定されています。これらの研究について日本麻酔科学会第66回学術集会(2019年)において「悪性高熱症の原因遺伝子スクリーニング」が最優秀演題賞を獲得しました。

研究者総覧へのリンク

教育内容
手術室の麻酔、ペインクリニック、外科系ICUなどについて学びます。広島大学病院においては、年間4500例を超える麻酔科依頼の麻酔管理症例があります。一例一例に対し事前に麻酔計画を立て、麻酔管理を実施しています。手術患者の安全管理と負担軽減を目指し、麻酔科外来での術前診察、麻酔管理、術後疼痛管理といった一連の流れのなかで基礎技術を経験・習得することすることが教育の中心となります。また、術後の重症患者においては外科系ICUでの管理を学ぶことができます。ペインクリニックでは疼痛を有する疾患を対象に、神経ブロックや薬物療法など様々な手法を用いて疼痛の緩和を図っています。手術療法など大学病院ならではの特殊な治療にふれることもできます。
広島大学麻酔科専門研修プログラムにおいては、大学病院は専門研修基幹施設として中心的役割を担い、連携施設研修を含めた専門医取得の体制を整えています。また、日本麻酔科学会の専門医認定病院、日本ペインクリニック学会の指定研修施設、日本心臓血管麻酔学会の専門医認定施設となっております。

研究内容
麻酔蘇生学の臨床的な重要課題に由来する研究テーマは以下の通りです。
・悪性高熱症の病態・疫学、培養骨格筋細胞実験
・術後早期回復を目指した周術期管理の研究
・疼痛モデルを用いた痛みの制御実験
・周術期管理用モニターの新規開発
・虚血再灌流障害に関する研究
・血管弾性診断についての研究

年始集合写真

「外科系集中治療室」・・・手術後の重症患者の管理に用いる手術室に接続した治療ユニット。手術後数日間はここで病状が落ち着くまで治療する。

「手術麻酔の一場面」・・・手術中の患者の麻酔管理の風景。このように手術患者には常に麻酔科医が側にいて管理している。

「手術麻酔用集中モニター」・・・手術にある全手術患者の集中監視用モニター。これを見ながら日々の手術の進行を管理している。


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