広大OB田中太郎~リアルを語る~第8弾 「なにかにつけてカープカープと、かなりうざいです」

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Q:なにかにつけてカープカープと、かなりうざいです

A:広大を卒業したからといって、なんでカープのファンにならなきゃならないのだってことですよね。すいません、私は広大卒だからという理由でカープファンになりました。それは自分のアイデンティティの確認手段にもなっているっていうか、その意味の方が大きいかも知れません。個人的には西武のおおざっぱな野球も好きです。
じつは広大の場合は、少なからず関西出身者がいて、その多くはタイガースファンです。聞くところによると、タイガースファンは体のどこかに黄色と黒の小さなほくろができるそうです。思想転向はまずありえません。すべての人に野球に興味を持てというのも、よく考えたら横暴です。広大=カープとするのは、多少乱暴であることは間違いないと、私もそう思いますよ。

それをとりあえず認めるとして、なぜカープなのか。OBを含めた大学というコミュニティの点から考えてみましょう。
コミュニティは心のつながりでできています。もちろん、個々の信頼関係が基本なのですが、それを総当たりで広めていくのは、かなり効率が悪い。100人を超えたら、全員と友達になるのはほぼ不可能です。
絶大な力を発揮するのが、スポーツです。同じ結果に一喜一憂し、同じ話題で盛り上がることができる。大勢でひとつところに集う理由にもなりやすい。盛り上がり方も半端じゃない。じつは私立大学がスポーツに力を入れる理由がこれだと、私学関係者に教えてもらったことがあります。
私学の場合、それがかなりの有名校であっても、不本意入学者が非常に多いのだといいます。学業にやる気を出し、さまざまな成長を遂げて社会に出てもらい、OBとして大学を支える、そんな下地を作るためには、早い時期に校歌を歌う回数を増やすことが手っ取り早い。そのためのスポーツなのだというわけです。東京六大学の野球応援などを見ていると、母校の応援に声をからし燃え尽きたあとに母校愛の芽がすくすくと伸びているように思えます。その風景は駅伝でもアメフトでもサッカーでも同じようです。
残念なるかな国立大学、全日本大学野球選手権にでも出場するなんて僥倖に恵まれない限り、校歌を歌う機会は入学式と卒業式くらいです。
大学スポーツの代わりを果たしてくれるのが、地元のプロスポーツです。そう、広島大学にとって広島東洋カープは最強のコンテンツなのです。地域との密着性、球団の歴史、人気などを勘案して全国を見渡した場合、地元球団の密接な関係を見いだせる幸運な大学は、広島大学と、あとは名古屋大学くらいでしょう。

大学や、まだ見知らぬ卒業生ともカープでならまとまることができる。恐らく本能的にそれに気づいているから、あっけらかんとカープカープと騒いでいるのです。なかにはにわかもいれば、本当は野球なんかどうでもいいという人も、間違いなく混じっています。
ということでカープは、単なるツールであり神輿に過ぎません。だから、騒いでいる人たちも少し大目に見てください。もし、あなたが虎党でなければ、これからでも遅くない、カープファンデビューしてみてはいかがでしょうか。

それとも「孤狼の血」でも観に行きますか?

※田中さんへの質問をお待ちしております(広島大学東京オフィス)

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