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訪問日
2018年3月12日
センパイ
桐木 淳二(キリキ ジュンジ)氏
1985年広島大学総合科学部卒業。
その後、第一広告社(現・I&S BBDO)に入社。
コピーライター,CFプランナーを経て,現在に至る。
これまでの受賞暦として,ACC賞シルバー,IBAファイナリスト,New York Festival ファイナリスト,フジサンケイ広告大賞 ラジオ最優秀賞,電通賞 ラジオ広告部門賞,消費者のためになった広告コンクール ラジオ銅賞などがある。
I&S BBDO
https://www.isbbdo.co.jp/
訪問記
右から2番目が桐木淳二氏
この「実は広大です」シリーズを通して、「広大の卒業生でこんなに活躍している人がいるんだ。」と、広大OBの方々のご活躍を知っていただき、皆さまに自信や勇気が湧いてくればいいなと思っています。そこからご自身の可能性を見出し、(あわよくば)色々なこと(それが、仕事かもしれませんし、趣味やもっと別のことかもしれませんが。)にチャレンジするきっかけになればいいなと思っています。
その上で、
これまで、広島大学のOBで関東において活躍している社長を訪問し、お話しを伺ってきましたが今回から、
社長だけでなく現役で活躍されているOBの方も訪問していきます。
桐木さんの取材は、その初めての試みとなりました。
【インタビュー】
- なぜ、この業界を志望されたんですか。
桐木「最初は、漫画家になりたかったんです。
それで、漫画家になるにはどうしたらいいのかを考えた時に、絵が上手いだけでは駄目だろうと思いました。
漫画家になるにしても、何になるにしても、幅広い知識が必要だと思い、そのような知識、教養はどこで身につけられるのかを探したところ、広大の総科がぴったりでした。
その後、就職活動をする中で、同じ学部の先輩が大手広告代理店に入社したことをきっかけに、この業界を目指しました。」
- 普段は、どのような仕事をされていますか?
桐木「一言で表すと「(テレビコマーシャルの)設計図づくり」ですかね。
CM制作は大きく「営業」「マーケット」「クリエイティブ」「媒体」の4部門に分けられ、クリエイティブディレクターは、その内の「クリエイティブ」の責任者となります。
CMの企画から、制作、編集の全ての作業に立ち会い、調整や取りまとめを行っています。CM制作と聞くと、皆さん、企画から編集までのイメージはつきやすいと思いますが、そうではない、スタッフやクライアントさまとの連携や予算の調整なども仕事の一つです。」
- アイデアやひらめきはどのようにして浮かんできますか。突然、ぱっと、ひらめくようなものでしょうか?
桐木「ぱっ、と。そうですね、、(笑)
そのようなひらめきを起こす一つに、日々の情報収集があると思います。集めた、バラバラとした情報の点が、少しずつ線で繋がっていき、その情報を関連付けることができれば、アイデアに繋がると思います。」
- CM制作する上で、心掛けていることはありますか。
桐木「これは、近江商人の発想ですが、「売り手よし、買い手よし、世間よし」の三方よしです。クライアントさまの意向を聞き、相手の納得といくCMを制作すること。また、制作する我々も、その作品を通じて、「うちは、こんなことやっているんだ。」と社の人間の自信に繋がる。最後に、世の中に何かを考えるきっかけ作りや、少しでも、より良い世の中にCMを通じてできればいいなと思っています。」
【研修生(河野)の感想】
桐木さんは入社当時、コピーライターの仕事をされていたそうです。
ある時、有名芸能人を起用したCMを桐木氏の会社で制作された時に「いつか、自分もこんなCMが作りたい。」と思い、そこから、日々一つ一つ目の前の仕事や人に向き合いながら、五歩先の将来を見据えて、いつかCM制作に携わるべく、仕込み(根づくり)をされたそうです。
何かやりたいことが見つかった時、そこに行くためにはどうすればいいのかを考える。目標を設定し、そこから逆算して、どのように辿り着けばいいのかを考えるそうです。
やりたいことと違うからと言って投げ出すのではなく、先を見据えながらも、今、目の前にあることに真摯に向き合っていけば、たとえ別のことをしていても、自分の想う方へ偶然を引き起こすことがある。
そこまで、想える何かがあるって、いいなと思いました。
そして、取材後すぐに、(単純なので)仕事を言い訳にして放っておいた、埃をかぶったカメラを取り出しました(笑)桐木さん、本当にありがとうございました!