他社では味わえないような感動を

私にとって最初のホンダは学生時代にバイト代を貯めて買ったVT250。2ストのヤマハRZ250に4ストで対抗したスポーツバイクである。14,000rpmまでストレスなく吹け上がるエンジンに驚き、フロント16インチタイヤで安定したコーナリングに感動。RZを買わなくてよかったと思った。

次のホンダは、これは自分のものではないが、知り合いが親に買ってもらった初代CR-X。何度も横に乗ったし運転もさせてもらった。アクセルに対するレスポンスが最高で、運動性能、燃費性能、デザイン、どれをとっても素晴らしく、全てが感動ものだった。クルマのことをよく知らない女の子に「これ、軽自動車?」と尋ねられることもあったが、夏にはウインドサーフィン、冬にはスキーと、どんなシーンにもマッチする最高のクルマだったと思う。

私にとって身近なホンダはこれぐらいだが、当時のホンダには人々を夢中にさせる商品がたくさんあったと思う。現在はというと、技術も格段に進化し実に良い商品ばかりである。しかし、あの頃のような感動を与えてくれるクルマは残念ながら見当たらない(個人の意見です)。クルマを取り巻く環境が変わり100年に1度の転換期ともいわれる現在、あの頃のようなクルマをもう一度、とは思わない。パワーソースがモーターになってもいい、運転の自動化が進んでもいい。ただ、他社では味わえないような感動を与えてくれるクルマに出てきてほしい。

三部さんも学生時代にCR-Xに乗っておられたとのこと。その時の感動をお忘れではないはず。今の学生が見て、触って、使って、感動して、そしてこの会社に就職しようと思う、そんな商品をたくさん出していただきたい。
よろしくお願いいたします。

(金太郎飴)


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