息子だけコロナになりまして

ヤツは突然、我が家にもやってきました。
新型コロナウイルス感染症の第8波が吹き荒れるとある日、小3の息子がとうとう感染したのです。

すでに感染した方のお話をあちこちで耳にするようになっていましたが、うちにはこのままお迎えがこないのだろうか、と思っていました。単なる思い違いだったようです。

症状

とある日曜日の朝、息子が寝室から起きてきて、「痰がからんで息がしにくい」というので、「シャワーでもしてあったまったら、鼻水が出てきて治るんじゃない」と呑気なことを言っていましたが、みるみる体調が悪化。

38.9度の熱、めまい、嘔吐、下痢のフルボッコ状態で、さすがに見ていて気の毒でした。

「子供は感染しても無症状か軽症」と思い込んでいましたが、新型コロナにおいての重症は、呼吸器等を必要とするレベルであり、「軽症」のレベルが違ったことに気が付かされました。

ちなみに後から思うと、痰がからんでいた時点で新型コロナを疑う余地がありましたが、その時はまったく思いが至らず、自分の生まれつきのどんくささに頭をかかえました。生まれ変わったら、こういう時にちゃんと気が付ける人に、私はなりたいです。

感染防止対策

息子以外の家族3人(父、母、姉)は2、3日目の抗原定性検査キットで陰性のため自宅待機解除、症状も全くなく、結果的に感染しなかった様子です(定かではありませんが)。

家庭内での感染拡大防止に役立った気がしているものを、忘れないうちに書きとめておきます。

ETAK

広島大学の産学連携商品ETAK。テレビCMで目にする機会も多くありますし、ドラッグストアでもたくさん販売されています。1,000円オーバーと高価な印象もありますが、新型コロナへの抗ウイルス効果があり、しかもその効果が13日後、46日後にも発揮していることが認められている、とのこと。ちなみに詰め替え用は800円台で販売されていましたので、こちらも迷わず購入。

「二川教授のケンコウラボ」より

この頼りになりすぎるETAKを3本、家の中のあちこちに配備。ドアノブ、息子が触った場所、トイレの後、食事の後、息子の世話をした後の自分の服、それからマスクなどに、とにかく吹きかけまくりました。

吹きかけた時だけでなく、効果が持続するというのが、心理的にもなんともありがたかったです。

寝袋

息子は隔離生活のため、普段同じ部屋で寝ている私は、すぐ外の廊下に、寝袋で寝ることに。ホンモノのキャンプの時は全く寝つけず、夜が明けるのを今か今かと待ちわびるたちですが、家の中での寝袋は、包み込まれるように温かく快適。寝ている間に息子に異変があったらすぐに飛んでいけるように、と思っていましたが、毎日朝まで熟睡。災害時にも役に立ちそうで、本当にあってよかった一品。

蛇足ですが、私のテレワーク時は、寝室にキャンプ用の折り畳み椅子とテーブルをセットするスタイルで、早3年目になります。今回は息子の勉強場所にもなり、活躍してくれました。

使い捨て手袋

100枚入り300円ぐらいのビニール手袋を、息子を隔離している部屋と洗面所に箱ごと配置。息子が部屋を出る時は手袋をはめてもらい、用が済んだらゴミ箱へ。私も息子の部屋に入る前に手袋をはめ、用が済んだら同じくゴミ箱へ。手袋を捨てた後も、念のため手を洗いました。

本人の隔離と介護担当者の限定

小3ともなると、一人で寝ることや、日中を過ごすことは可能なので、隔離生活を死守。

感染3日目までは、高熱等でほぼ1日寝たままでした。

4日目以降は少し元気な時間帯がでてきたので、贅沢?と思いつつも、姉との共有を避けるために本人専用のゲーム用コントローラーを購入。好きな時間ゲームをしていいルールとし(普段は1日30分)、ただし、ゲームをやる元気があるなら勉強もできるだろう、ということで、ゲームをやったのと同じ時間勉強をするルールとしました。このルールがなかなかよくて、ゲームも勉強も両方はかどったようです(?)。

ただし、食事時間の隔離はあまりにも気の毒だったので、少し元気が出てきた頃からダイニングテーブルと離れた同じ空間に席を作り、全員黙食としました。

息子の介護担当は母の私のみとし、私だけが息子の部屋に入室しました。

ご飯と飲み物のこと

1日目は、なにも喉を通らず、大好きなガッツギアを少しとポカリスエットを多めに。小学校の野球チームに所属していて、試合用にストックしてあるガッツギアですが、栄養補給できるゼリー飲料は、急な体調不良にも対応できて常備していると安心です。

2日目は、とにかく喉の痛みがひどく、大量の生姜の搾り汁、広島県産レモン、はちみつを入れたホットドリンクを。お寿司のガリも大好物のため、「のどに効くー!増量お願い!」と言いながら2回おかわり。

晩御飯は、生姜とネギをたっぷりいれた鶏団子鍋。鶏ひき肉2パック分が瞬殺。ここできちんと食べられたのが、体力回復の源になった感がありました。

病院と薬局のこと

発熱したのは日曜日のことでしたが、休日診療の担当がかかりつけの小児科で、これ以上心強いことはありませんでした。隔離部屋で、優しい女医先生が「しんどそうだねえ、かわいそうに」と慰めながら診療してくださいました。

インフルエンザと新型コロナの同時検査は屋外駐車場に簡易的に設置された椅子に座って。5分もかからず終了し、すぐに帰宅。検査結果は数時間後に電話にて、新型コロナ陽性のお達しがありました。

薬の受け渡しは、薬局から電話があり「薬局の外の自転車の前かごに入れておくので、持ち帰ってください」とのこと。人との接触を避けて受け取ることができ、感心しました。薬代は全額公費負担のため無料でした。

濃厚接触者のこと

私自身は濃厚接触者となりましたので、「もしかして外出してはいけないのだろうか?」と思いましたが、病院からもらったお便りによると、不要不急の外出以外は認められているとのこと。日常生活に必要な買い物などは問題ないとのことでしたので、犬の散歩や日用品の買い物は普通に行いました。

また、東京都で自宅療養者向けに食材などを届けるサービスを行っていたはず、と思い調べたところ、「需要がひっ迫しており、濃厚接触者は買い物などに行くことは可能なので、申し込まないで」というコメントが記載されており、申し込みの手を引っ込めました。

ただ、自分がウイルスまみれであるという自覚は大いにありましたので、短時間の買い物を意識し、入店前の消毒は念入りに行いました。

ドラッグストアで「濃厚接触者になったので、検査キットを購入したいのですが、自宅待機解除に有効な商品ですか」と聞くのは、ちょっと勇気がいりましたが、邪険にされることもなく、「薬剤師の方も慣れていらっしゃるんだな」と妙に感心しました。

仕事のこと

息子の罹患が日曜日。その日のうちに上司や同僚に事情を連絡し、数日間お休みをもらうことに。幸い、普段から業務内容やデータ等は共有できており、人間関係も良好(のはず)なため、絶望的な状況には陥りませんでした。

私自身は2,3日目の抗原定性検査キットで陰性のため自宅待機解除され、「あれ、もしかして仕事に行ける?」と思いましたが、息子は1週間の自宅待機が必要。さすがに急変の可能性がゼロではないこともあり、息子の症状が安定した3日目からテレワークにて仕事を再開しました。

そもそも新型コロナの影響で急激に普及したテレワークではありますが、今回は本当に助かりました。

自分の自宅待機が解除されても、本人の看護が必要なら、結局しばらく出勤できない、ということは、心構えできていなかったので、次からは覚えておきたいところです。

そんなこんなで、この経験値を、またどこかで活かすことができれば、と思いつつ、しばらくは感染防止対策につとめて過ごしたいと思います。

(H 文学部卒業生)

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