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どろんこハリー
「どろんこハリー」(ジーン・ジオン 文 / マーガレット・ブロイ・グレアム 絵 / わたなべ しげお 訳 福音館書店 税込1,320円)
イタズラ好きの犬、ブチが入った白い毛のハリーが家を抜け出して町をうろつくうちに、蒸気機関車の煤や泥で真っ黒になる。疲れて家に帰ってきたが、飼い主の家族からは「ハリーはあんなに黒くない」と認めてもらえなくなった。困ったハリーは、、、、。
最後にはヨゴレが取れて、めでたしめでたしとなるのだが、子供は飼い主に見捨てられそうになるハリーに感情移入して、ハッピーエンドをことさらに喜ぶ。
石炭が主要なエネルギー源だった時代の西洋の町並みを描くタッチは、どこかあたたかい。
対象年齢:3歳から6歳
おまえうまそうだな
「おまえうまそうだな」(宮西達也 ポプラ社 税込1,540円)
恐竜が闊歩していた時代、生まれたばかりのアンキロサウルスを見つけたティラノサウルスが捕まえようとして一言、「おまえ、うまそうだな」。これを聞いたアンキロサウルスは、ティラノサウルスは父親で、自分の名前は「ウマソウ」と思い込む。ウマソウの無邪気な姿に愛情が湧いてきたティラノサウルスは、ウマソウを守り、育てることをはじめるのだが、、、。
ストレートな出会いと別れの物語なのだが、だからこそ子供の気持ちに刺さる。
対象年齢:3歳から5歳
そら、にげろ
「そら、にげろ」(赤羽末吉 偕成社 税込1,760円)
飛脚の男が、旅の途中で着物の柄だった5羽の鳥が逃げ出して、それをひたすら追いかけ続ける物語。秀逸なのは絵作りで、浮世絵や日本画、歌舞伎の書き割り風など、日本の伝統的なテイストのタッチで鳥を追いかける男と、古き日本の風景が次々に展開する。言葉は最後に1行だけ出てくるだけでも、充分に伝わる。外国人への贈り物にも好適かと思って調べたら、やっぱり海外でいくつも賞をもらっている。
対象年齢:2歳から5歳
おさほうえほん
「おさほうえほん」(高濱正伸(監修) 日本図書センター 税込1,650円)
あいさつやお礼はどうする。友達や大人にどうやって気持ちを伝える。集団生活ではどんなルールとマナーがあるか。食事の作法は。人との付き合い方、褒め方とは。大人でも怪しいところがある作法のさまざまを、子供に分かりやすく教える本だが、親が読んでもハッとする知恵が満載。「育ちの良さが身につく」と副題が付けられているが、育ちの良さって小さな事の積み重ねなのだということを知る。
対象年齢:6歳から小学校低学年 あるいは親世代
にほんごであそぼ ことわざかるた
「にほんごであそぼ ことわざかるた」(齋藤孝(監修) 奥野かるた店 税込1,870円)
伝統芸能の一流どころが子供向きの芸を次々に見せて、大人もいやされるNHKの人気教育番組「にほんごであそぼ」。そこから生まれたことわざの上の句、下の句を分けたかるた。どちらを読み札にしてもいいし、絵合わせでも遊べる。子供は楽しみながらあっという間に48のことわざを覚え、それには感動すら覚える。
やはり正月はかるただ。
対象年齢:4歳から6歳
ウルトラマン大図鑑ハイパー
「ウルトラマン大図鑑ハイパー」(随時新版が出る) (円谷プロダクション(監修) ポプラ社 税込2,750円)
情報収集整理、読解力、記憶力など必要な学習能力を身につけるには図鑑が最適と言われている。ならば、子供が夢中になるテーマのものを選ぶのが効果抜群。
動物や恐竜、昆虫でもいいが、子供はやっぱりテレビのヒーロー。ウルトラマンや仮面ライダー、トーマス、ポケモンなどにどっぷりはまる。なかでも、ウルトラマンなら親世代、あるいは祖父祖母世代でも共有できるのがいい。
一方でポケモンは、、、ゲーム、カード、模型、ぬいぐるみなど、アイテムがケタ違いに多く、いったんハマるとキリがなくなるので、オススメできないのだが、子供の興味は止められないのも事実。
対象年齢:6歳から
プータンいまなんじ?
「プータンいまなんじ?」(ならさかともこ/絵 わだよしおみ/文 フレーベル館 税込1,650円)
幼稚園児の難問題、時計の読み方。まずどうやって時計に興味を持たせるかというところから親の闘いは始まる。そんな悩みに答えをだそうと、針を動かして読み方を学ぶ時計の絵本も数多い。子供が好んでいるキャラクターやモチーフで選べばいいが、ここではとりあえずロングセラーで無難なコレ。あとは親の忍耐か。
対象年齢:4歳から6歳
(チノ 出版社と大学勤務 1985年総合科学部卒)