卒園、入学の前に知っておきたかったこと

梅の花が咲き乱れ、次は桜を待ちわびる季節がやってきた。
今年小学校を卒業する娘や、来年4年生になる息子が、保育園を卒園し、小学校に入学したころを懐かしく思い出す。

当時とまどったことや、知っておくと心の準備ができたなあと感じることを書き留めてみる。

卒園式の後も登園します

子どもたちが通っていた保育園の卒園式は、毎年3月下旬の金曜日に開催されることになっていた。

保護者として会場内で待機している間、赤ちゃんだった我が子やお友達が立派になった姿を想像し、入場前から泣けてくる。そんな具合で、卒園式が始まる前には、すでにハンカチがぐちょぐちょの大人も多い。

そんなこんなで、卒園式で子どもたちの成長を喜び合い、門の前で記念写真を撮ったりして、「では、さようなら!」ではない。

多くの働くお父さんお母さんは3月31日まで子どもを預かっていただかなくてはならないので、当然、卒園式を終えてもしばらく登園することになるのだ。

感傷に浸ったことはどこかに置いておいて、また来週からもしばらくよろしくね、という期間を、なんとなくこそばゆく過ごした。

4月1日、行先は学童

卒園式、保育園への最終登園、小学校入学に向けての準備に追われていると、ジェットコースターに乗っているように毎日が過ぎてゆき、スケジュール感にヒリヒリしてくるが、気にしておきたいのは、4月1日に子どもが行く先は、小学校ではなく、学童であるということ。

小学校の入学式で、「ご入学おめでとう!」という歓迎の雰囲気を感じながら、お父さんお母さんに手を引かれて初々しく登校するなら、なんとなく気分がでそうだが、入学式の前に、学校にまだ行ってないのに、学童に足を踏み入れることになる。

さして心の準備ができていないし、できれば順番が逆であってほしい気持ちだが、現実はそうはいかない。

親としてはもう、「えーい、考えてもようわからん、なるようにしかならんわ!えいやー!」という気分だった。

というわけで、

・学童は何時から何時まで開いているのか。
・4/1に学童まで一人で当所させるのか、近所のお友達や上級生と一緒に行けるのか。出勤前に付き添いは可能か。
・子どもが学童までの道順を覚えているか(学童は、場合によっては学校の敷地外にある)。
・帰りはお迎えに行くのか、集団下校があるのか。
・帰宅時の鍵の対応は必要か。必要な場合は、子どもに持たせるのか、鍵の保管場所はどうするのか。鍵をなくしたらどうするのか。

などなどを、3月中に念入りに確認し、練習しておくことがとても大切になる。
確認事項が多くて気絶しそうになるが、一つずつ落ち着いて整理しておきたいところ。

1年生の給食が始まるのは遅い

4月1日の学童入所と同時に、お弁当生活がスタートする。保育園には調理室が完備されており、毎日手作り出来立てのご飯を食べさせてもらえたので、お弁当作りは遠足の日など年に数回。周りのお母さんたちとは、「お互いキャラ弁はつくらないことにしよう」協定を結んでいたので、詰めるだけのお弁当しか作ったこともない。

子どもはまだまだ手がかかる時期。早起きして出勤までの時間にお弁当を作るのは、なかなかハードだ。

学校給食が始まるまでの辛抱、、と思うのだが、入学式を終え、他の学年の給食が始まっても、1年生の給食はなかなか始まらない。

それもそのはず、1年生の授業はしばらく午前中のみ、4月20日を過ぎたころからようやく給食が始まるという学校が多いのではないかと思う。

1年生は、学童にお弁当を持参して食べる期間が長いので、心の準備と、それから冷蔵庫、冷凍庫の在庫を準備しておきたい。

学童と学校で子どもはヘトヘトです

先輩お父さんから聞いた「子供がはじめて学童と学校に通う、というのは、大人でいうと、二つの会社に同時に入社するのと同じ感覚だと思った方がいい」という話が、大変な衝撃を持って今も心に突き刺さっている。

学童通いの子どもは、4月1日に学童に入所、その後4月6日頃から学校に通い始める。

学校の授業はしばらく2時間だけとか、午前中だけで終了するので、子どもたちは学校を後にして、学童に向かうことになる。

学校で椅子に座って先生の話を聞くだけで、さぞかし緊張して過ごしていることだろう。

それが終わると、今度は自分より体格のいい上級生や、はじめましての学童の指導員がいる学童に当所して、帰宅するまでを過ごすわけだ。

同じ学校のお友達が入所するわけだし、学校の帰りに行くんだから学校とほとんど一緒、とは思わない方がいい。学童では「おかえりなさい」と出迎えられて、放課後の時間を、大勢の年齢の異なる仲間と一緒に過ごす。先生がいて規律に守られた学校とは、違う空気が流れている。

神経も体力もすり減らすことだろうと思う。

うちの二人の子供たちは、1年生の最初の数か月は、夕方帰宅すると、決まって床に行き倒れるか、夕飯を食べながらすでにウトウトしていたものだった。

小学校に上がったら習い事を始めさせなきゃ、などとつい考えてしまうが、入学したての時期は、予定を詰め込み過ぎず、子どもたちがゆっくり休憩できる環境を整えられると、無理なく過ごすことができるのではと思う。

めまぐるしいこの季節、気合いと根性と、適度な休養で乗り切りたいものだ。

(パンジー田中 大学勤務 1998年文学部卒)

「広大東京リアル部」のページには、「広島大学公式ウェブサイト管理・運用指針」に基づき、東京オフィスが以下の基準を満たしていると判断した記事を掲載しております。

<投稿記事のルール(掲載できないもの)>
・個人や大学の誹謗中傷記事
・人権侵害や名誉棄損にかかわるもの
・Hateスピーチ
・品位の劣るもの
・その他常識的に不適切と思われるもの
(2018.1制定)

<お問い合わせ先>
広島大学東京オフィス
TEL:03-6206-7390
E-Mail:tokyo(AT)office.hiroshima-u.ac.jp ※(AT)は半角@に変換して送信してください。


up