絶対に寝落ちしない方法

「寝落ち」という言葉は、「しまった、子どもを寝かしつけてから、自分だけ起き上がって、洗い物や洗濯の片づけをするつもりだったのに、寝落ちして、気がついたら朝だった!ああ、心底凹むわー」という使い方をする。

じゃあ、絶対に寝落ちしない方法ってあるのだろうか。もちろん、ある。子どもと一緒にとっとと寝てしまえばいいのだ。

私も一人目の育児では、寝室からカムバックすることを前提に生活していた。新生児期の寝かしつけ=薄暗くした寝室で、子どもの隣に横になって授乳しながら子どもだけを寝かすということ。慣れない子育て、実家は遠方、数時間おきの授乳で夜中も体液を提供。はっきりいって体はふらっふらだ。

そんな中、ふかふかの布団に横になるのだ。布団の誘惑に勝てるわけがない。そして「はっ!しまった!」と気が付くとたいてい23時ごろ。仕方なく起き上がってどんよりしながら夕飯のお皿を洗ってみるものの、山積みの洗濯物までは畳む気が起きず、30分でギブアップして、布団に逆戻りだ。決死の思いで起き上がったのに、実働はたったの30分。そんな毎日を過ごしていた。

二人目の出産後は、寝かしつけからのカムバックをやめ、その代わりに、起床時間を5時台にした。

家じゅうが寝静まっているこの時間に、昨日できなかった用事を、できることだけすませる。朝時間には、誰の邪魔も入らないので、やりたいことが結構はかどる。日中は、育児に追われて一向にはかどらない家事も、30分のまとまった時間さえあれば、それなりに片付く。

出産前までは、日付が変わってから就寝し、出勤時間ぎりぎりに起床する大人的生活リズムだったので、そんな乱れ気味の体内時計を朝方にするには、少し根気が必要だった。目覚まし時計が鳴ってもすぐには起きられずに、やや頭がふらふらしながら起床することが1年ぐらいは続いた。それでも、1年ぐらいたつと、体内時計がだんだんと修正され、早起きに体がついてきてくれるようになった。

朝は早く起きる。夜は子どもと一緒に寝る。寝かしつけた後に寝室からそっと抜け出していた時は、気が付いた子どもが起きてしまい、また寝かしつけに逆戻り、ということもよくあったが、潔く寝ることにしてからは、子どもも安心して眠りにつくようになった。

図々しくなった母は、小二になった息子もそろそろ一人で寝られるんじゃないか、という疑惑に気が付かないふりをして、あいかわらず22時には子どもと一緒に寝落ちすることにしている。

寝落ちでいいじゃないですか、毎日。

(パンジー田中 大学勤務 1998年文学部卒)

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