元食品メーカー勤務の私が考える食品業界に向いている人の特徴4選

食品業界の企業は新卒の学生から非常に人気で、人材会社が毎年行っている「就活人気ランキング」では常に食品メーカーが一定数上位に食い込んでいます。

しかし、食品業界は全体的に閉鎖的なためか、他業界と比べても独特の雰囲気があり、向き不向きがはっきり分かれる業界であると思っています。

そこで、食品業界で5年間働いた経験のある私が、食品業界に向いている人の特徴を4つ挙げてみましたので、食品業界を志望している就活生の方は是非とも参考にしてみてください。

※あくまでも食品会社を辞めた人の意見として聞いてください。

食品業界に向いている人の特徴

1.安定志向である

VUCA時代(※)で先が見えない世の中になったとは言われていますが、食品業界は「食」という人々の暮らしに不可欠な商材を扱うため、他業界よりも比較的安定はしています。※稀に異物混入など不祥事があったりしますが。

(※)VUCA:物事の不確実性が高く、将来の予想が困難な状況を意味する造語。

また、これは当然ですが、食品を食べる人が少なくなれば総消費量が減るため、人口減少が進んでいる日本のマーケットで稼いでいる企業よりも、海外売上比率の高い企業の方が、今後の安定した成長が見込めます。

就活でエントリーする食品会社を選ぶ際には「売り上げに占める海外比率が高いか」、また「売り先の国が偏っておらず分散できているか」にも着目してみてください。

2.給与に強いこだわりがない

言葉を選ばずに言うと、食品業界は給与が低い会社が多いです(お酒の業界を除く)。これには様々な理由がありますが、一番大きな理由としては商材の単価が安く、さらに利益率も低いので薄利多売のビジネスモデルになってしまうからです。

※一般的に半導体や鉄鋼など単価の高い商材を扱う業界は給与が高いです。

また、基本的に昇進は年功序列で決まり、仕事で実績を上げても同期と大きな差が開くことはほぼありません。若いうちから実力をつけてどんどん昇進したいというよりは、同期と友人または家族のような関係を築きながらゆっくりと成長したい人にはおすすめです。

3.石橋を渡る前に叩いて叩いて壊してしまうタイプ

すでに消費者にある程度認知されている食品会社であれば、新たに爆発的なヒットを生み出すというよりは「既存のブランドイメージを守り、育てる」ことの方が重要だと考える会社が多いです。

そのため社風としてはどうしても保守的になり、社運を賭けるような新たな挑戦はあまり推奨されず、何事も失敗しない事の方が重要だと考える雰囲気があります。

※面白いことに、石橋を渡る前に叩いて叩いて壊してしまい、仮に渡れなくなってしまったとしても、石橋を叩いたというプロセス自体が高く評価されたりします。

そのため、危機管理能力の高い人、何事にも事前に入念な準備をしがちな人などが向いています。

4.「本当に」食べることが好き

就活で食品会社を志望している学生に理由を聞くと「食べることが好きだから」と答える人がほとんどです。

しかし、食欲は3大欲求の1つなので、食べることが好きということは、人間としてすごく当たり前で普通のことを言っています。私の元同僚で食品の仕事にやりがいをもってイキイキと働いていた人の共通点としては、食べることにただならぬ情熱を注いでいる人が多かったです。

例えば、次のような人たちです。

・行列のできている飲食店を見つけたら、とりあえず何の店かを必ずチェックしている
・スーパーの食品コーナーに行くと、食品表示が気になってしまい、店を出るのに1-2時間かかってしまう
・スイーツが好きで、今までに食べたスイーツを載せるためだけのインスタのアカウントを持っていて、200店舗くらい載せている

食品業界は給料が低い分、「食」に対して特別な想いをもって働いている人が多いです。食品業界を志す前に「果たして自分は食べることが本当に好きなのか」「食べることが、どれくらい好きかなのか」については、自分と真剣に向き合った方が後悔は少ないと思います。

(若旦那 オオハラ)

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