現役キャリアアドバイザーが就活時代に知っておきたかった3つのこと

自己紹介

広島県出身。2014年生物圏科学研究科卒業。同年、某食品会社に研究職として入社。
約5年働いた後、人材サービス会社に転職。現在はキャリアアドバイザーとして、主にメーカー勤務の技術者や営業職の方々の転職をサポートしています。

私は現在キャリアアドバイザーとして働いておりますが、日々求職者の方と面談したり、企業の人事の方とお話をする中で、「就活の時にもっとこういうことをやっておけばよかったなー」と後悔することが多々あります。
そこで、私のような方を減らすためにも、自身の大学時代を振り返って就活の時に知っておきたかった3つのことについて紹介します。
是非とも就活生の方は参考にしてください。

1.新卒は「プラチナチケット」

「新卒」はどの業界の、どの職種にも挑戦できる「プラチナチケット」です。
一度会社に入ってしまうと、転職しようと思っても、新卒の時のようには自由にキャリアを選ぶことが難しくなるため、新卒でどの会社に入るかは重要です。

私は毎日のように求職者と転職相談をしておりますが、多くの方はキャリアチェンジを希望します。

相談者「食品業界の営業職としてとして3年働いたんですけど、なんか向いてないと思うんですよね~・・・。最近IT業界とか広告業界に興味が出てきたんですけど、募集とかないですか?」

私「そうなんですねー。就活の時にそういった業界は検討してみましたか?」

相談者「就活の時は全然考えていなかったです。」

↑特に若手だとこういった相談がかなり多いです。

中途採用で企業が求めているのはズバリ即戦力で、今までの経験を活かすのが大前提になります。
未経験者は育成に時間がかかるため、年齢の若い新卒採用で賄えばよいと考えている企業が非常に多いので、上記のようなキャリアチェンジは不可能ではないですが、今の社会の仕組みではかなりハードルが高いです。

※第二新卒枠があるじゃないかと思う方もいらっしゃると思いますが、第二新卒枠は非常に景気に左右されやすい募集で、不景気時にはパタリと募集が無くなることが多いため、あまり期待しすぎない方が良いです。

実は私は恥ずかしながら就活生時代は無駄に斜に構えて「就活なんて意味ねぇよ」みたいなことをぶつぶつ言いながら就活本批判をする相当嫌なやつでした。笑
多くの会社を受けるのが面倒だったため、かなり最初の段階から業界を絞りこんで活動しており、今となっては、もっと色々な業界について勉強すれば良かったなーと少し反省しています。

そこで、これから就職活動を行う皆様には、最初の段階ではあまり業界を絞り込まず、できるだけ多くの仕事について勉強、理解することをおすすめします。

では、仕事内容について理解するためには、具体的にどうすれば良いかということですが、是非とも「OB訪問」を活用してください。

広大卒業生には様々な業界で活躍されている素晴らしい先輩方が大勢いらっしゃいます。
企業の人事が主催している会社説明会などに参加するのはもちろんですが、会社説明会ではプラス面の情報についてしか発信されず、パンフレットに書いてあるような表面的なことしか分からないので、現場の社員一人ひとりが毎日どのような姿で働いているかまではイメージできないと思います。

東広島キャンパスは交通アクセスがあまり良くなく、私が在学していた時はOB訪問をするのも一苦労でしたが、最近はSkype、ZOOMなどが身近なツールになってきたので、オンラインでの訪問を依頼することへのハードルも低くなっていると思います。

是非とも「OBリスト」を活用し、積極的にOBの方々に連絡を取ってみてください。

2.「自分」のことは、自分では意外と分からない

ほとんどの就活本には、就活で一番最初に取り組むべきことは「自己分析」だと書いてあります。
「はい。わかりました!」とすぐに行動に移せる方は良いですが、「自己分析って言われても・・・何やればいいの?」と思う方がほとんどだと思います。(私もそうでした)

自己分析という言葉は非常に抽象的で、具体的に何を行えば良いかがイメージし辛いですが、下記のような手順で進めるのがオススメです。

1.自分の過去の経験(物心がついた頃から現在までの間)について振り返り、自分が重要な場面でどのような判断基準で意思決定を行ってきたのかを整理する。

2.その中でも「自分の価値観を形成してきた経験」は何かを分析する。

例えばこんな感じです。

・「7歳でピアノを習い始める」「●●高校入学」「野球部に入部」「野球部でキャプテン就任」など、自分にとって重要なイベントをとりあえず時系列で書き出してみる。

・それぞれについて「なぜ」を5回繰り返す。

(例)
なぜ野球部のキャプテンになったのか → メンバーに推薦されたから
なぜメンバーに推薦されたのか → 練習中に積極的に声を出して皆を盛り上げるようなキャラクターだったから
なぜ皆を盛り上げようとしていたのか → ・・・・から

・上記を振り返り、その中でも自分の価値観を作ってきた経験、想いは何かについて考える。

「なぜ」をひたすら繰り返すのは意外と難しいので、是非ともやってみてください。
自分の過去の意思決定に共通点があったり、意外な側面が出てきたりなど様々な発見があると思います。

そして、「よし、これで自分のやりたいこと、強み弱みが見つかったぞ!」と、多くの人はここで終わってしまいますが、これに加えて是非とも下記についてもトライしてみてください。

3.上記で書き出したノートを両親や仲の良い友達に見てもらい、フィードバックをもらう

私はこれが一番大事だと思います。
「自分から見た自分のイメージ」と、「他人から見た自分のイメージ」は違っていることが多いです。
(過去の経験は美化されてしまう傾向があるので、脳内で都合の良い記憶に書き換えられてしまっている可能性もあります)

自分では「練習中に積極的に声を出して皆を盛り上げるようなキャラクターだったから」キャプテンに推薦されたと思っていても、周囲は「監督との仲が良くて、メンバーと監督との間を繋げるのにぴったりだったから」と思っているかもしれません。
是非とも自分について客観的に評価してもらい、自分の認識と他の人の認識にズレがないかを確認してみてください。
※このような心構えは社会人になってからも大事だと思います。

また、自分の強みを客観的に見える化してくれるツールとして、「ストレングス・ファインダー2.0」という本もオススメです。
この本には性格の診断テストのようなものが付いており、所要時間が60分でかなりボリュームがありますが、自身の性格や考え方について客観的に理解するのに役立ちますので、是非とも本屋で購入してトライしてみてください。

3.東京、大阪の学生は強敵

最後に、現役広大生に是非とも知っていただきたいことですが、「広大生って首都圏の学生に比べて、就活への意識がめちゃくちゃ低い方です!」(あ!言っちゃった・・・。笑)

今は状況が変わっているかもしれませんが、少なくとも私が就活をしていた時(約7年前)はそうでした。
当時は就職活動の解禁時期が3年生の12月でしたが、12月の学内の就職セミナーはガラガラ(参加者はほとんど女子)。
年が明けて正月太りで重くなった腰をようやく上げ、就活サイトへとりあえず登録するも、登録だけして満足。
2月頃からようやく企業説明会に申し込み、自己分析などの準備を開始。
↑私も含めて周りはだいたいこんな感じでした・・・。笑

社会人になって気づいたことですが、東京、大阪の学生は就活に対する意識がめちゃくちゃ高いです。

だいたい3年生の夏休み前にはインターンシップの申し込みを開始。
夏休みはインターンシップとOB訪問のアポでスケジュールがびっしり。
お金を払って就活専門の塾に入り、エントリーシートの書き方や面接対策、グループディスカッションの模擬試験などをみっちりやって、本番に挑んできます。

東京、大阪の企業を受けると、こういった就活生がゴロゴロいる訳です・・・。
(自分は広島の会社を狙っているから関係ないよと思われる方もいらっしゃると思いますが、東京の大学に進学した広島出身の方も、広島の企業を受けてくるかもしれません。)

人材業界に身を置いて気づいたことですが、広大の学生は全国的に見てもちゃんと評価されています。
学歴が理由でお見送りになることはほぼありません。
会社の採用面接が終わった後に、人事部の中で「やっぱり東京の学生は優秀だよねー」という会話がよく出ると聞いたのですが、それは東京の学生には早い段階から就活の対策をする習慣があるからであって、もともとの素材は変わらないと思います。
スタート地点が違うだけで、学生間に差がついてしまうのは非常にもったいない!

是非とも社会人になって後悔しないよう、早い段階から全力で自分と向き合って就活に立ち向かってください。 

(若旦那 オオハラ)

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