就活生のためのスキマ時間東京社会見学ガイド

とにかく、東京の人間(と東京に長く生活している田舎者と東京の大学に進学したお上りさん学生)は地方の学生に対して、意図するしないに関わらず失礼極まりないことを口にして、いたいけな新入社員の心をズタズタにするものです。

それは「東京のことは知っていて当たり前」という東京は地球の中心主義です。台東区谷中や港区白金は読めて当たり前だけど、西区己斐、南区東雲なんて読み方知らなくて当たり前じゃんって、一事が万事これです。

まぁ、あなたはあえてそんなところに飛び込むのでしょうから、イチイチいじけるのも時間の無駄。就活のスキマ時間を使って少しでもギャップを埋めておくのは就活の重要局面だけでなく、後々にも役立つことになりますよ。

国会議事堂・官庁街(2時間〜)

国政の最高議決機関、国会議事堂は個人であれば予約ナシで見学ができる。毎日のように報道される、あの光景を目の当たりにすると政治がリアルに感じるようになるはず。

しかも衆議院は土日も公開と大サービス。もちろん無料。ただし、自由に見て回ることはできず、衛視の引率で主要なところを約1時間での団体行動となる。また本会議開会中や特別な行事のときは中止。公開状況はコロコロ変わるので、直前にでもウェブサイトで確認すること。

衆議院

参議院

ここでしか買えない国会議事堂限定のおみやげもある。それが国会図書館側にある参観者用駐車場(ってのがあること自体、驚くが)の小さなお土産屋、思い出屋。広島でばかうけ間違いない。

国会議事堂の最寄り駅は東京メトロの国会議事堂前、永田町、霞が関といろいろだが、霞が関駅を使うついでに隣接する中央官庁を見て回ると、これもまたいろいろ発見がある。中に入ることができる庁舎はごく一部しかない(じつは抜け道もあるが、ここでは書けません)が、テレビニュースで登場するあの建物、この風景の中を歩くだけで、不思議とワクワクしてくる。場所柄、デモ隊に出会う確率も高い。

東京国立博物館(3時間くらい)

日本と東洋の文化財を収蔵した、日本最大の博物館。なにしろ美術工芸品の国宝のうち、約1割にあたる89点がここにある。敷地面積は都心部にあって約8ヘクタール、ズムスタ3個半という広大さで、周囲に高い建物がなく、天気の良い日は、映えスポットにもなる。特別展が興味あるジャンルだったらなおさらだが、常設展だけでも1日では回りきれない圧倒的な規模に驚かされる。ミュージアムショップも充実しているので、おみやげにも困らないはず。

隣接する上野公園には国立科学博物館、東京都美術館、国立西洋美術館、上野の森美術館、そしてパンダがいる上野動物園など、知的興味を満たしてくれる施設が軒を連ねている。

東京国立博物館

美術館(2時間くらい)

東京には数え切れないくらい、国公立私立の美術館がある。そのジャンルも古代から現代美術まですべての時代を網羅していると言っても過言ではない。なので、まとめサイトで興味のある開催中の展覧会を探すのがベスト。(たとえばこちら)

建築自体がアートなものも少なくないが、特定のこだわりなく訪れたいのなら、国立新美術館森美術館・森アーツセンターキャラリー(六本木ヒルズ53階で展望抜群)、東京都現代美術館辺りがオススメ。

映画館(2時間くらい)

映画なんて、いまどき広島でも、、と思うなかれ。東京では画質、音響、座席や空間など質をとことんまで追究した高級映画館が登場している。なかでも日本で一番高い映画館として話題になったのが、新宿に2023年に登場した109シネマズプレミアム新宿。その料金、驚くなかれ、通常の席で4500円、高い席が6500円。気合いを入れたデートスポットでもあるのだが、それは社会人になってからの隠し球にしておいて、とりあえずは自慢話のタネに。

109シネマズプレミアム新宿

有名人がお忍びで使う映画館としては、二人で3万円という驚きのシートがある新宿ピカデリーってのもある。

新宿ピカデリー

東京スカイツリー(3時間くらい)

東京の中心からは少し東に外れたところにあるが、地下鉄で1本、交通至便なので時間があればぜひ。こうした施設はどこも同じだが、一番高い(東京スカイツリーの場合は450メートルのところにある天望回廊)ところまで上がることと、晴れた日にこだわること。
地上階のショッピング施設も充実している。

東京スカイツリー

大手町ビジネス街(1時間)

東京の、というか日本のビジネスの中心地、有名企業が密集しているのが千代田区大手町と丸ノ内界隈。端から端まで歩いても20分足らずというエリアに、上場企業だけで100社超。ここが日本を動かしていると思いつつ散策してみると、ビル街の見え方も変わってくる。界隈を歩いているエリート仕事人(なんちゃってがかなり含まれている)たちの姿に、将来の自分を重ね合わせてみれば、就活のモチベーションも高まろうというもの。

とりあえず、以下の会社をひとつひとつオリエンテーリングしてはいかが。もしコンプリートできた人がいたらお知らせください。ほめてあげます。

三井物産、丸紅、東京海上ホールディングス、日本電信電話会社、みずほフィナンシャルグループ、三菱マテリアル、ENEOSホールディングス、第一生命ホールディングス、日立製作所、日本製鉄、三菱商事、三菱UFJフィナンシャル・グループ、日本郵船、三菱電機、AGC、三菱重工業、経団連会館

末廣亭(4時間〜)

地方生活者にとって生の芸能に触れる機会が少ないことは、ある意味仕方のないこと。逆に東京の「地場産業」としての芸能はじつに層が厚い。「テレビやDVD、配信動画で充分じゃん」と考えているあなた、まぁ騙されたと思って一度お運びください。能歌舞伎の伝統芸能系からミュージカル、お笑いライブ、ジャズ、地下アイドルまで何でもありますが、生でしか味わえない空気感、息づかい、リアルな音、ヤバいネタなど芸で食っている人の凄まじいばかりの迫力、練り上げられた技量に圧倒されるはず。

ジャンルは何でもいいでしょうが、特定のこだわりがないのなら、ハードルが低く気軽に楽しめる落語の定席、それも終戦直後に建てられた木造建築がレトロな空間を作っている新宿末廣亭がオススメ。

末廣亭
東京都新宿区新宿3丁目6-12 昼の部 12:00~16:15 夜の部 16:45~20:30
通常なら3000〜3500円だが、特別興行料金や割引きあり

羽田空港・東京駅(2時間)

結構多いですよね、深夜バスでの就活生。そりゃなにより運賃安いしキャンパス内から出発できる。中高年には地獄の12時間密室空間でも、そこは若さの特権、体力で乗り切れます。

となると、残念なことに東京駅や羽田空港を知らないままになってしまいます。じつはこれ、結構もったいない。東京オリンピックに合わせたかどうか、両施設とも最近、大幅にリニューアルが続いていて、東京在住者にとっても魅力的なスポットになりつつあります。

特に東京駅とその周辺のショッピング施設は超高級から庶民向けまで驚くほどのバラエティーで最先端が集まっています。なぁに、貧乏学生は買わなくたって充分楽しめますよ。

羽田空港なら、、ひっきりなしに離着陸している飛行機を眺めることでしょう。特に夕刻、富士山が見える晴れた日に是非。

羽田空港

TOKYO STATION CITY(東京駅及び周辺エリアの情報サイト)

はとバス(1時間〜)

東京観光ならはとバス、今も昔もハズレナシです。東京を観光するコースだけで30近くあり、主要なところを一巡りするだけのものから、普段は入れないところまで体験できるスペシャルなものまで、盛りだくさん。

就活生にお勧めしたいのは、屋根のない2階建てオープンバスで銀座からお台場を1時間で一回りするTOKYOパノラマドライブ。効率的にあの風景、このスポットを体験できます。何を隠そう、東京在住30年超のワタシも、ときどき楽しんでおります(お相手は内緒)。自家用車や公共交通機関では見られない新鮮なアングルと大きな空がサイコーです。

はとバス
TOKYOパノラマドライブは2200〜2400円。東京駅丸ノ内南口から1日13本出ているので、必ず乗れます。

(to be continued)

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