支援を受けた学生のご紹介

Vol.1 「タイへの留学は学生生活で最も有意義な時間」

名前:南平 眞実

所属:生物生産学部4年

基金を活用し、AIMS(ASEAN International Mobility for Students)プログラムへ参加。
タイ・カセサート大学へ2018年8月~12月まで留学。

留学のきっかけを教えてください。

海外旅行に行く機会があり、その経験がとても印象的だったため、もっと異文化を長期的に体験したいと思ったのがきっかけです。広島大学のAIMSプログラムでは、私の学問分野に近い植物生理学の分野での授業を履修でき、さらに研究室単位でもカセサート大学と交流があったため、タイにおけるイネ(稲)の塩害に関する実験、フィールドワークを行えることに魅力を感じました。

カセサート大学での授業はいかがでしたか。

英語での授業を受けることは非常に大変でした。留学前に英語の授業を2科目受講しましたが、これまで英語の授業の経験はほとんどありませんでした。留学中の授業では、グループディスカッションを頻繁に行いましたが、他の国の留学生が流ちょうに英語でディスカッションをする中、ついていけないことがありました。このことは、自分が英語をあまり話せないことを自覚し、目的ではなく手段として英語を使うためにさらに勉強するための良いきっかけとなりました。落ち込むこともありましたが、ポジティブに考えるようにもなりました。授業を通じ、海外の農業事情、このことに起因する貧困や格差など、日本とは多くの事柄が全く違うことに驚きました。留学先での授業は、日本の農業しか知らなかった私にとって、タイや他の東南アジアの国々の農業について考える機会となりました。農業技術の普及、技術・知識の蓄積、そして教育が、その国の生活を豊かにするためにもとても大切だと実感できました。

タイでの生活はいかがでしたか。

食生活では、辛すぎるものは避けましたが、なんでもおいしく頂くことができ、帰国後はタイ料理を作るようにもなりました。特にフルーツはとてもおいしく、安価で手に入れるこができます。日本で南国フルーツは高価なイメージがありますが、タイではマンゴーをキロ300円で購入できたことに感動しました。また、寮で一緒になった学生とは日本語とタイ語を教えあうなど、様々な交流ができ、友人を得ることができました。

進路について今はどのように考えていますか。

現在、大学院の博士課程前期(修士課程)に進学し、イネ(稲)の研究を続けています。博士課程への進学も考えています。卒業後は就職し、とにかく人の役に立つ仕事をしたいです。

二度目の留学をしたそうですね。

AIMSプログラムのカセサート大学への留学後に、研究室の先生から声をかけてもらったことがきっかけで、再びカセサート大学へ短期留学をしました。AIMSプログラムでの留学時に、イネ(稲)の研究・実験を行いましたが、あまりよい結果を得ることができず、いくつもの改善点がありました。再度の留学をすることについては悩みましたが、前回留学時の研究のこと、今しかできないという強い思いから、再び留学することに決めました。今回は、前回の経験を踏まえ、予備実験等の準備を十分に行いました。研究結果としては、満足いく内容となりましたが、新たな疑問も得ることができました。今後の研究では、これらの疑問を中心に解明していきたいと考えています。

留学を振り返っていかがですか。

AIMSプログラムを通して、語学、文化、農学などを学んだだけではなく、大切な友人にも恵まれ、2度目の留学のきっかけにもなりました。タイだけではなく、様々な国の同年代の学生と関わることで、自分自身を成長させることができ、今後の目標もできました。タイでの生活は、大学生活で最も有意義な時間でした。

 

(2020年2月取材/基金室)


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