OB:浅田義教_国連職員(JPO)

(UNDPでの業務風景(日本から時差13時間でのリモートワーク))

国連職員(JPO),大学院国際協力研究科(IDEC) 修了
派遣先:2011年度 グラミン銀行(シャクティ)(バングラデシュ)

 

近況

広島大学大学院国際協力研究科(IDEC)を卒業後、ラオスの日本大使館にて専門調査員として働き、二国間の国際協力がどのように形成されていくかについて学ぶ経験をさせてもらいました。その後、JICAラオス事務所で企画調査員として、今度は少し現場に近いところで国際協力の実務に携わる機会を得ました。現在は、途上国の国際協力の現場で働いた経験を基に、よりグローバルな視点で、途上国全体に対してより効果的な国際協力の枠組みを構築するサポートを行なっている、UNDPで働く機会をいただいています。

G.ecboプログラムへの思い

以前も書いたのですが、G.ecboへ応募する際、普段の慣れた日常から飛び出すのが怖く、また不安で、正直なところ初めは応募には後ろ向きでした。それでもなんとか応募に踏み切れたのは、インターンシップ候補先の中に、IDECに入学する前に仕事で滞在していたバングラデシュがあったからでした。バングラデシュは自分にとって、開発の分野についてもっと勉強したい、途上国の発展になんとか貢献したい、と強い衝撃を与えてくれた国でした。そのバングラデシュでもう一度自分のモチベーションを確認してみたいという思いが、怖さや不安をわくわくするような前向きな気持ちに変えてくれたのを覚えています。全くもって小さな心の葛藤の一片ですが、そのお陰でG.ecboに参加でき、それが自身の具体的なキャリアの一つとなりました。振り返ると、その後のラオスでの進路の岐路や国連への応募の際にも、同じような心の葛藤があり、それらを一つ一つ自分のモチベーションに照らして、わくわくする前向きな気持ちで捉えようとしてきたなと思います。チャレンジの際に感じる不安を、どうすれば前向きに楽しめるか、その転換術を身につけさせてくれたのはもしかするとG.ecboだったのかもしれません。

JICAでの経験

在ラオス日本大使館でもそうでしたが、JICAラオス事務所では日本の国際協力について、様々なスキームについて学び、またそれぞれのスキームの案件形成から実施中の調整、案件終了後の評価などの流れについて、実際に業務に携わる事ができました。特に、国際協力は相手国のニーズに対応できるよう、緊密に相手国政府と調整を行い、さらにその分野の他の開発パートナーとも調整し、援助効果を最大化することが求められていることが印象的でした。ラオスでは、政府が主体となり、ラウンドテーブルプロセスという援助協調の枠組みを設立し、その枠組みの中で様々な開発関係者が協調しながら支援を行おうとしていました。実際に、自分自身もその枠組みの中に身を置き、政府や他の機関とすり合わせを行いつつ、どのようにラオスの開発課題に取り組んでいくか検討するプロセスを経験できたことが、現在のUNDPでの業務にも大きく役立っています。

(写真ラオスでのラウンドテーブル会合の様子(2019年) )


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