(灌漑プロジェクトサイト)
JICA職員,大学院国際協力研究科(IDEC) 修了
派遣先:2015年度 FORWARD Nepal(ネパール)
近況とG.ecboへの想い
私は2017年に国際協力研究科を修了後,JICA(国際協力機構)に入構しました。2021年6月からはJICAザンビア事務所に駐在しています。現在は,農業・農村開発の担当として,稲作や灌漑のプロジェクトなどを担当しています。事務所での仕事としては,現地でのプロジェクトの進捗管理や,ザンビア国政府との調整が主となります。
アフリカと聞くと,危険だったり,未開の地といったイメージをもたれる方もいらっしゃるかもしれませんが,ザンビアは人が穏やかで優しく,平和で住みやすい国です。また,首都ルサカには近代的なショッピングモールがいくつも存在しており,生活するには困らない環境です。
G.ecboプログラムは,大学院に入学するまで途上国に行ったことがなかった私にとって,国際協力の世界に携わるきっかけを提供してくれました。本プログラムを活用して,大学一年生の時にネパールの農村で調査を行いましたが,その中でも,一緒に活動したネパール人通訳とのコミュニケーションに苦労した経験は,今の仕事をするにあたって生きています。当時の私は,調査を予定通りかつ正確に進めたい気持ちが強すぎたために,通訳に対して自身の主張を押し付けてしまっていました。結果,調査自体は無事に予定通りのデータを収集したものの,彼のモチベーションを削いでしまい,最終的には若干喧嘩別れのような形になってしまいました。
現在の仕事では,ザンビア人の現地スタッフと協働して仕事を進める必要があります。その際に,まずは彼らの話を聞き,考え方を尊重しつつ,物事を判断するように心がけています。彼らと仕事をする中では,思い通りに物事が進まずに,つい自分の考え方を通したくなることもあります。そんな時は,G.ecboプログラムでの教訓を思い出し,ザンビア人の主体性を尊重することを意識して心がけています。
(ザンビアの街中に咲く火炎樹の花/ジャカランダの花)
(ザンビアの国民食シマを食べる人々)
(2015年 FORWARD Nepal インターンシップ時)