2004年3月 山本研究科長と藤田教授が四川農業大学を訪問

広島大学大学院生物圏科学研究科と四川農業大学は、1988年に来日された四川農業大学の邱教授のご訪問以来ほぼ15年以上にわたって活発な交流を行い、1995年には学術に関する国際交流協定を締結しております。この間に、広島大学では四川農業大学から多数の博士号取得を目指す研究留学生、研究技術の習得を目指す若手教官および副学長以下の訪問団を受け入れてきました。一方、広島大学からは数次にわたって多数の教官が訪問を繰返し、交流の促進に努力してきました。
最近では、2004年3月に山本義雄生物圏科学研究科長らが四川農業大学を訪問しました。訪問では、これまでの学部間交流協定を大学間協定に格上げし、交流の一層の充実を図るための協議がなされました。話合いの中で、四川農業大学の文学長から広島大学訪問の希望も出され、この秋にも四川農業大学長の訪問が実現しそうです。

Xikang Hotel から見た朝もやの中の雅安市街地

Xikang Hotel から見た朝もやの中の雅安市街地

 

四川農業大学は、パンダで有名な四川省の省都である成都から西に約100Km、成都-雅安高速道路で1時間半程度の距離に位置する雅安市にあります。雅安市は人口約150万人の大都市ですが、市街地人口は30万人程度であり、四川農業大学はその市街地の少し外れに位置します。雅安市は周囲を山に囲まれ、市街地を大河が流れる風光明媚な街です。古の西漢時代からお茶の産地として有名であり、今春にも世界お茶シンポジウムが開催されています。雅安市には多数の史跡を含む観光名所が多々あります。

左:四川農業大学正門 中央:四川農業大学会議棟 右:四川農業大学事務部

左:四川農業大学正門 中央:四川農業大学会議棟 右:四川農業大学事務部

左:四川農業大学中央広場と体育館 中央:四川農業大学講義棟 右:四川農業大学学生宿舎

左:四川農業大学中央広場と体育館 中央:四川農業大学講義棟 右:四川農業大学学生宿舎

左:四川農業大学動物科学院棟 中央:四川農業大学学生食堂 右:四川農業大学家畜舎

左:四川農業大学動物科学院棟 中央:四川農業大学学生食堂 右:四川農業大学家畜舎

 

四川農業大学は、1906年に四川省農学堂として設立され、1935年に国立大学に加わり、1985年に今日の四川農業大学となりました。現在、11の学部と4つの研究施設を有し、2000人弱の教職員と18.000人の学生を擁する農学系の総合大学です。四川農業大学は、中国の国家主席による度々の視察を踏まえて近年に中国の重点大学に指定され、将来の発展が大きく期待される大学です。四川農業大学の大きな意味での特徴は、学部課程の教育の拡充にあります。農業生産の拡充を目指す中国にとって農業指導者の育成を欠くことはできません。同大学は、学生数を近い将来に30,000人まで増やすとのことです。

山本研究科長の四川農業大学訪問は2004年3月15日から18日の間でした。広島空港を旅立ち、上海を経由し、成都空港に着いたのは15日の夜17時過ぎでした。空港には四川農業大学外事部の陳さんと広島大学生物生産学部で研修を終えたばかりの李助教授が出迎えてくれました。用意された乗用車で雅安市に向かいXikangホテルに投宿したのは9時過ぎでした。翌朝、外事部の王さんの出迎えを受け、四川農業大学の本部を訪問しました。午前に同大学資料館を訪れ、同大学副学長、動物科学院長、工学情報科学院長および生命科学院長と交流し、多くの意見交換を行いました。Xikangホテルでの豪勢な昼食の後、午後には動物科学院のスタッフと交流し、夕刻には四川農業大学長文教授主催の晩餐会で歓迎されました。翌日には大学内の諸施設を見学し、今後の交流を考えるための有益な情報を多々得ることができました。四川農業大学との交流は着実に発展拡充しており、今回訪問の結果、若手助教授2名の方々が1年間にわたり広島大学で研究を行うことになり、四川農業大学長文教授が秋にも広島県に来られることになりそうです。

左:文学長らとの記念撮影 中央:若手研究者との討論 右:記念撮影

左:文学長らとの記念撮影 中央:若手研究者との討論 右:記念撮影


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