松井駿(独立行政法人国際協力機構(JICA)内定)

国際協力研究科 開発科学専攻・開発政策講座 
G.ecbo派遣先:ネパール・FORWARD Nepal (2015年 9月〜10月)

1)G.ecbo インターンシップ

参加目的

修士研究に関する調査, 実際の途上国の開発の現場を見るため。
入学後の早い段階で途上国現地に深く触れてみたいという想いが強かったです。

調査内容

ネパール農村にて貧困層向けの森林資源管理を目的として,利用者の社会的な選好と家計状況について調査を行いました。社会的選好の測定にはお金を用いた経済実験という手法を,家計調査には質問紙を用いました。

印象に残っていること

インターン先での最終報告会の時,「君の調査は現地にとってどのように役立つのか?」と質問され,うまく説明できなかったことです。私の研究は一見やや理論的なので,自分でもこれが現実世界の問題解決にどう生きるか,理解が曖昧なまま研究を進めてしまっていました。しかしこの言葉から,そもそも私が大学院に進学した動機が「途上国の問題解決に寄与したい」という想いであることを再確認し,今後は研究の意義をしっかりと理解して,より途上国の役に立つ調査活動を行おうと決意しました。

2)就職活動に与えた影響

この企業・業界を選んだ理由

①(大学院入学当初より)途上国の発展に貢献したい
②(G.ecboで途上国に滞在して)日本の存在を世界に対して高めていく仕事がしたい
③(JICAインターンシップに参加して)政策決定に携わることに魅力を感じた
これらの3点を満たすのがJICAだったためです。

自己PRに活用。G.ecboインターンシップ → JICA在外インターンシップ → 就活!

G.ecboでのインターンシップ経験を,JICA在外インターンシップの応募書類に書き,合格することができました。このインターンシップに参加できたからこそ,JICA職員としての働き方について深く理解することができ,そこで働きたいと強く思うようになりました。
就活では,G.ecboで調査員2人と行った調査の話を非常に深く掘り下げられました。JICAでも異なる国籍の人たちと協同して物事を進めることが多いため,G.ecboの経験が入構後の働く姿と重なったためだと思います。その他の企業の面接でも,G.ecboの話をすると「面白い経験をしているね」と言われることが多く,興味をもって話を聞いてもらうことができました。

今後の目標

JICAでは実務者として働くことがより期待されますが,実務面と学術面の両方から案件を考察できるよう,この2つのバランス感覚を持って仕事をしていきたいです。
また,多くの人にとって親しみやすい職員になることを目指します。

3)後輩へのアドバイス

留学経験のある学生は沢山いますが,G.ecboの様に海外に一人で投げ出され,現地の人を巻き込んで何かをするという経験はなかなか多くの学生がするものではありません。ですので,就活でもそういった経験は企業に受けると思います。ただ,目的意識もなく過ごしてしまうと何も残らず,就活でも生かされないと思います。G.ecboのいいところは,プログラムの内容が各人に委ねられていることだと私は思います。目的を持って動き,そこで得た経験は就活にも使えますし,大学院の研究活動にも非常に生かされたと私は考えています。
いろいろ言いましたが,興味のある事には積極的に動いた方が絶対にいいです!失敗したとしてもそれがまたいい経験になるので,頑張ってください!


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