OB:大窪香織(独立行政法人国際協力機構(JICA))

派遣先:2006年度 株式会社アルメック(ベトナム)
大学院国際協力研究科 修了

【経歴】
2005年 e-ECBO(工学研究科専門ECBO)に参加(*)。タイ(SATAKE Thailand Co., Ltd.)にてインターンシップ。
2006年 i-ECBO(国際協力研究科専門ECBO)に参加。ベトナム(ALMEC(現㈱アルメックVPI)) にてインターンシップ。
2007年 国際協力機構(JICA)入構。農村開発部,シリア事務所,青年海外協力隊事務局,経済基盤開発部,国土交通省出向,人事部,資金協力業務部と2度の産育休を経て,2018年1月よりカンボジア事務所に赴任。
カンボジア事務所ではインフラ総括,円借款総括,港湾,鉱業を担当。2人の息子(3歳,1歳)を帯同しての母子赴任。

(*)
e-ECBO (Engineer to Cross BOrders/国境を越えるエンジニア教育プログラム) は,当初,国際研・工学研の共同事業として実施)

i-ECBO (Explorers of International Cooperation Studies to Cross Borders /国際協力学を拓く実践的研究者育成プログラム)は​国際協力研究科(IDEC)の特徴的な教育プログラムの一つ。

 

(メインカウンターパート公共事業運輸省にて)

 

柔らかい光が差し込む大きな会議室で,政府高官の国づくりのビジョンを聞きながら,骨格となるインフラをいつ,どのように作るか,相手国の考えを引き出したり,提案したりと議論を深めています。この風景はどこかで見たことがある,と思い巡らせたどり着くのは,10年前。ベトナムの首都ハノイの都市開発プロジェクトに,ECBOインターン生として参加した夏。その時はインターンシップ学生として,見学する役でしたが,今回はその議論を主導する役として,目を大きく見開き,熱気で頬を赤らめながら,前かがみに話す私がいます。

私は今,国際協力の前線,現地事務所で勤務しています。担当はインフラ分野。開発途上国の「こうなりたい」,「叶えたい」の夢に伴走する国際協力プロデューサーの仕事,その中でも,相手との距離が近い分,もっとも面白く,熱く,ワクワクする現場です。十数年前までぼんやりと思い描く程度だった「夢」が,インターンシップで「夢」の世界にいる人たちに直接会い,多くの時間を共にすることで,現実世界としてリアルに「思い描く」ことができ,いつしか夢は「目標」になって,気がつくと,それは当然の流れの中で目の前にいる「自分」になっていました。 “If you can dream it, you can do it (夢見ることができればそれは実現できる)”と言ったのはウォルト・ディズニーですが,私自身も,願い,そしてリアルに思い描くことで未来は開ける,と強く感じています。

学生時代,勉強に部活,趣味や旅行,アルバイトにと,とても忙しい時間を過ごしていることと思います。自分のComfort Zoneから抜け出してチャレンジすること,10年後の自分のなりたい姿を探し,自分に向き合い,夢を思い描くことは,将来への大きな投資になると思います。ぜひ,自分のための投資の時間を確保して,明るい未来を切り開いてください。  

(2006年アルメック(ベトナム)・インターンシップ中の写真)


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