OB:高松森一郎(学校法人太田国際学院ぐんま国際アカデミー)

派遣先:2007年度 フィリピン大学国立理数科教育開発研究所(フィリピン)
大学院国際協力研究科 修了

【経歴】2007年 i-ECBO(国際協力研究科専門ECBO)に参加。フィリピン(UP NISMED)にてインターンシップ。
2010年 G.ecbo遡上教育型インターンシップに参加。フィリピン(UP NISMED)にてインターンシップ。
群馬県の太田市にある,「ぐんま国際アカデミー」という私立の学校で教員をしています。本校は小中高の12年間一貫教育を英語イマージョン教育で実施しており,その中で私は高校の国際バカロレア・ディプロマプログラム(IBDP)の化学と中学理科を英語で担当しています。また今年度は第9学年の主任を担うとともに,国際教養部とボランティア委員会の顧問をしています。私事では2児の父となりました(妻は外国人)。

(24回アジア・太平洋地域宇宙機関会議・国際水ロケット大会日本代表生徒引率
- インド,バンガロールの国際会議場にて - )

 

私はOriental Consultants Globalという海外専門の開発コンサルタントに勤めており,入社後はアジアやアフリカ,中東などの10数か国で都市/交通計画にかかわる業務を担当してきました。現在はコンゴ民主共和国に出張中のため,このNewsletterはアフリカで書いています。文字数の制約で紹介出来ないのが残念ですが,予想の斜め上から降ってくるイベントが頻繁に発生するので,一日一日をとても刺激的に過ごしています。

インターンシップから現在までを振り返って。一言で表すとしたら? 

「自問自答・日々挑戦」。インターンシップ当時は「開発途上国における理解教育開発分野での国際協力」が研究や活動の中心で,「国際協力や理科教育とはどうあるべきか」について,そのヒントを日々探していました。現在は,世界的にもユニークな学校環境の中で,毎日の授業や各学校行事で「より意味のある形は」,「より面白いやり方は」と模索,挑戦,反省を繰り返しています。

G.ecboでの経験が活かされたと思われた場面 

G.ecboでは,「開発途上国の教育開発の現場を知る・体験する」ことを主目的としてフィリピンに滞在しました。教員の文化や考え方に違いを感じ,その場で先生方と議論をした経験は,いまの職場で様々な国の出身の同僚と異なる価値観で「日本の教育」に携わるにあたり,日々の相互理解(主張・許容の仕方や度合い)に活かされています。

自分の中に残り根付いていると感じるもの,さらに発展していると感じるもの&アドバイス 

G.ecboの関係でフィリピンとケニアを訪れた際,「日本が教育協力を行ってきた国で,自分はその現場にいる」という認識がありました。しかし本校赴任時,文部科学省が推進している国際バカロレアの理科を引っ張っているのがフィリピンとケニア出身の先生であることを知り,そこに異なる国際協力を見ました。日本人の一教員としてだけではなく,世界の一教員として,他国の先生と学校内外でどのように教育で世界に貢献していくか,自分なりの国際協力を追求していきます。就活へのアドバイスはできませんが,「働く上での優先順位は何なのか」,「仕事のどこにこだわりを持つのか」を考え続けることで,機会は自ずとやってくるのだと思います。その時にそのチャンスをものにするため,様々な自己研鑽を日々重ねていきたいと思います。


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