ライティングチューター

国際チューター育成プログラム実施機関認定

2021年2月には ライティングセンターが実施するチュータートレーニングプログラムがThe College Reading & Learning Association (CRLA) におけるInternational Tutor Training Program Certification (ITTPC) (国際チューター育成プログラム認定)の審査に合格し、ライティングセンターは国際標準のチュータートレーニングプログラム(レベル1)の実施機関として認定されました。 トレーニングプログラムの要件を満たしたチューターには認定証を授与しています。

チューターになるためには

チューターになるためには、アカデミックライティングに関する授業の受講と QTA研修 の受講など、以下の条件が必要です。

  • 本学の大学院生であること。
  • Qualified Teaching Assistant資格取得研修会を受講済みであること。
  • 日本語文章のチュータリングを希望する場合は、大学院授業科目「学術文章の書き方とその指導法ー大学教員を目指して」の単位を取得済であること。
  • 英語文章のチュータリングを希望する場合は、大学院授業科目「Pedagogical Approaches in Academic Writing in English」、またはAcademic Writingに関する授業の単位を取得済であること。また、TOEFL iBT 100点、IELTS7.0相当以上の英語語学力を有すること。

ライティング相談を担当するチューターは全員が大学院生です。チューターは、各専門分野の知識や経験をもとにアドバイスをするのではなくて、どの研究分野にも共通する分かりやすい学術文章の書き方についてアドバイスをします。そのため、チューターになるには、学術文章の書き方や教え方についての専門的な授業を受講していることが条件であり、採用時には数日の新人研修のほか、実際の相談のやり方を先輩チューターについて学ぶOn the Job Trainingを実施して、ライティング相談を行う上での知識、技術、手順などを学んでいます。

また、毎週チューター全員で集まるミーティングを実施して、自分が担当した相談での疑問や課題の解決を行っています。そのミーティングでは、その他にも、学術文章の書き方についての知識やチュータリングの技能を深めるための研修を実施しています。

学生チューターによるFacebookも公開しています。

チューターからのコメント

チューター業務を行っている学生よりコメントを貰いました。チューター業務に興味のある学生の皆さん、授業「学術文章の書き方とその指導法」を受講するか迷っている学生の皆さん、ぜひ参考にしてください。

チューターについて

  • チューターになろうと思ったきっかけは、実際に勤めている友人の存在でした。その友人が、チューターとしてセッションを行うことや、ミーティングや勤務中に他のチューターと意見交換するのが楽しいと話しており、WRCのチューターに関心を持ちました。また私は将来的に、研究者や大学の教員として働きたいと考えております。そのため人の文章について議論をするという経験は、自分の能力を伸ばすために必要であると思ったのも、チューターになろうと思った理由の一つです。(人間社会科学研究科教育科学専攻)
     
  • 私がチューターになろうと思った理由は、実際にチューターとして働いている方々からお話を聞いて、やりがいのある仕事であると感じたからです。チューターの皆さんは、色々な悩みを持つ利用者の方々に対して常に最適なアドバイスの仕方を模索しながらチューター活動を行っています。また、ミーティングを通してチューターの皆さんと意見交換を行い、チューターとしての力量を互いに高め合っています。(教育学研究科)
     
  • チューターとして多様な利用者と接することで,彼らの学びを促進できたという達成感が得られると共に,自分自身も豊富な刺激や学びを獲得することができます。まさに一石二鳥ですね。(教育学研究科)
  • チューターという仕事は大学教員になるような人にとってはもちろんのこと、自身の書く力や物事を分かりやすく伝える力など幅広いところで発揮する力を身につけることができるのでとても魅力的であると思います。(教育学研究科)
     
  • チューターとしてセッションを行う場合、つまり授業で想定された環境ではなく実践になったことで、自分では全く考えもしなかった部分に問題を抱えている人がいることに驚かされたり、それを解決するにはどうすれば良いか考えなくてはいけない環境に必然的に置かれます。そう言った過程をこなすことで、自分自身が文章を作成する時により様々な「読み手」を意識した文章を書ける様になったと思っています。(理学研究科)
     
  • 利用者への問いかけを自分の中で思考したり、他のチューターと議論したりすることで、チューターとして、一人の研究者として、成長できているように感じています。またセッションを通じて、利用者が納得した、あるいは少しでも不安が解消されたような様子を見ると、チューターとしても嬉しいですし、チューターとしてのやりがいを感じます。(人間社会科学研究科教育科学専攻)
     
  • 勤務している中で、実際に利用者に対応するだけではなく日々接する他のチューターとの会話も勉強になっています。私は理系で他のチューターのほとんどは文系です。そのため、文章に対する取り組む姿勢や文章作成でどこに重きをおいて書いているのかなど、理系の中では得られなかった知識や感覚を得られたのは大きかったです。それは勿論相手方もそうで、そういった相互の知識・文章作成感覚の交換が得られる機会があるといった面でも、チューターになって良かったと思っています。(理学研究科)
  • By exposing ourself to various problems the clients have, we are forcing ourself to learn something new, something useful so that we can help them. We might never learn new things until we are faced with the real problems, which are the clients' problems. And I am really gratefull that being a tutor is the opportunity to learn from and to help others at the same time. (人間社会科学研究科教育科学専攻)

「学術文章の書き方とその指導法」の授業について

  • 自分自身が文章を書くのが苦手で自分の書いた文章に自信が持てなかったからまずは授業だけでも受講してみようと思ったのが始まりでした。授業を受講したことである程度自信がつき、今度は他に不安に思っている人たちと助けたいと思い、チューターを目指すことにしました。(理学研究科)
     
  • 大学院生にもなると、自身の研究する領域における書き方についてはある程度の知識は身につけているものの、広く人々に伝えるための文章とはなにかについて考える機会はそれほど多くないと思います。この授業では、文章を書く際のレトリックや構造、日本語と英語で書く時の違いなど多くの面で書くことに関する有益な学びを得ることができます。関心のある方は、是非受講されてみてはいかがでしょうか。(教育学研究科)
     
  • 学術文章の書き方という授業で,「読者を意識しながら書くこと;できれば長い文を避けること;パラグラフライティングを大事にすること」などを教えてもらいました。(教育学研究科)
     
  • 先輩の勧めで学術文章の授業を受講することにしました。日本語を勉強している留学生として,最初は、ただ日本語文章の書き方についてもっと知りたい、ライティングスキルを高めたいと考えていましたが、授業で新しい知識を得て、チュータリングの実践をしていくうちに、チューターという仕事に興味が湧いてきました。(人間社会科学研究科教育科学専攻)
     
  • 文章の書き方は勿論のこと、実際にチュータリングを行う実践的な部分も含まれていて勉強になりました。(理学研究科)


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