保健科学プログラム(博士課程後期)

高齢者の健康増進は社会的に喫緊の課題となり、その結果、介護施設、地域に密着した在宅等での高齢者ケアにおける看護師、理学療法士、作業療法士に対するニーズは急速に高まり、より高度で総合的かつ専門的な知識と実践が求められています。
また、超高齢社会においては、オーラルフレイルティから低栄養に陥ることによる日常生活動作(ADL)の低下や口腔微生物の誤嚥による肺炎など、口腔と全身との関連が認識され、口腔ケアが全身ケアに必須な要素になっていますが、口腔ケアと全身ケアを総合的に研究あるいは教育する環境は不十分な状況です。
そこで、従来の学問・研究分野を超えた連携・融合と基盤的研究の深化を図り、高度なチーム医療を担うことができる高度専門医療人の育成を目的として、博士課程前期・後期にわたって、既存の2専攻(保健学専攻・口腔健康科学専攻)を統合し、これまで全国的にも数少ない「保健科学プログラム」を設置しました。本プログラムは、保健学領域(看護学、理学療法学、作業療法学)、口腔健康科学領域(口腔保健学、口腔工学)からなっています。各領域の教員が協力し、幅広い教育体制を構築することにより、総合的かつ斬新な全身ケア・口腔ケアに関する高度かつ時代に対応した教育・研究が可能となり、各領域ごとに有している海外などの協定校や共同研究施設からの海外留学生の増加や、本学からの大学院生の留学、大学院生・教員間の交流・研究が拡大・加速することが期待されます。
保健科学プログラムでは、従来の学問・研究分野を超えた連携・融合と基盤的研究の深化を図り、高度なチーム医療を担うことができる高度専門医療人の育成を目的としています。
学士課程では既に医歯薬保健学研究科全てが関与した多職種連携教育(IPE)を実施してきましたが、医系科学研究科に保健科学プログラムを設置することで、大学院生参加型のIPEへ発展させます。

養成する人材

幅広い基礎的知識及び各領域の高度専門知識を身に付け、保健医療の現場で活躍できる実践家、保健医療施設などの指導者並びに国際的に活躍できる視野のある教育者・研究者を養成します。

教育研究上の目的

少子高齢化社会の急速な到来により、疾病構造の変化から保健、医療の分野においても専門化が進み、それぞれの分野においても高度な専門知識と技術を有する研究者が必要とされています。そのため、疾病予防、機能回復、介護予防など保健一般に関する、豊かで幅広い学識と高度な研究能力及び問題解決能力を涵養し、高度医療の実践者及び独創性のある教育者・研究者で、国際的にも活躍できる人材としての能力の習得を目的としています。

修了後の進路等

  1. 保健科学に関する幅広い基礎的知識及び各領域の高度専門知識を身に付け、保健医療の現場で活躍できる実践家
  2. 保健医療施設などの指導者並びに国際的に活躍できる視野のある教育者・研究者等


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