退任記念講演会

平成20年3月31日 医学部第5講義室において広島大学学長浅原利正先生と理事弓削孟文先生の退任記念講演会を実施しました。

講演題目は
「手術室の中から」と「次の世代に」題してお二人とも、学生時代から今日に至るまでの苦労や、成し遂げたときの喜び、そして医療とはチームワークが不可欠であることを語ってくださいました。

浅原利正先生、弓削孟文先生長い間ありがとうございました。
教職は離れられたものの引き続き、広島大学病院にご尽力くださいますようお願い申しあげます。
先生がたお二人のますますのご活躍お祈り申しあげます。

 

弓削孟文理事 と 浅原利正学長

広島大学理事 弓削孟文

 弓削孟文先生は「手術室の中から」と題して、ご自身が麻酔科医になろうと決意された経緯から今日に至るまで、麻酔医の立場や必要性などについてご講演いただきました。

 はじめに座長の岡本哲治医歯薬総合研究科長より、講演に際してごあいさついただきました。

 弓削先生が麻酔科医になろう、と決意された経緯は、学生だった当時、麻酔は非常に危険な医療行為であるにもかかわらず、麻酔を専門とする医師が少なく「麻酔科医を増やさなければならない!自分が麻酔科医になろう」とこの道に進まれたそうです。
医療現場で活躍されるようになった1970〜1980年代までの麻酔についのレベルについて説明していただき、その後、2年間のアメリカ留学を終えて帰国してから現場に戻ったときに、麻酔薬の目ざましい進歩に驚きと感動を覚えられたそうです。

 次第に麻酔科医はサブスペシャリストとして、手術室から「痛み」「集中治療室」「救命救急」及びいろいろな領域に、必要性が重要視されるようになっていき、麻酔技術は飛躍的な発展をしてきたそうです。
 現在、広島大学病院で全身麻酔は、年間4,000〜5,000件も行われており、これが安全が維持できているのは、すばらしいスタッフに恵まれていたからこそ実現できたこと、と述べられました。

 手術室では、チームワークが何より大切で、麻酔科医は「チーム医療の担い手でならなければならない」と強く語られ、講演のタイトルでもある「手術室の中から」と数年前に先生が執筆された書籍もご紹介くださいました。

 講演の最後に「長い間、楽しく仕事をさせていただきありがとうございました」と講演を締めくくられました。

弓削先生 34年間 広島大学病院でご活躍いただきありがとうございました。
先生のますますのご活躍をお祈り申しあげます。

 

 

広島大学長 浅原利正

「次の世代へ」と題して、本学学長の浅原利正先生にご講演いただきました。

 浅原先生は、肝臓移植医になられるきっかけを皮切りに、肝切除、肝移植での苦労や実績についてお話くださいました。

 写真のグラフは「肝切除症例数の年次別推移」で、このグラフの実績は、何人ものかたがたのお蔭と強く語られました。

 実績の成果を誇るものとしては、携わってこられた肝切除が「いい病院2007」で全国ランキング3位と評価され、この業績について「私一人で残せた業績は何もありません。すべて何人かのチームで成し遂げたことで、それを誇りに思います」と。
 そして「優れた人材を育成」→思いやりと希望に満ちた未来社会を構築することが、私たち現役世代の課せられた役割だとおっしゃられました。

 講演後半は、次の世代に伝えたいもの、チームの重要性が描かれた映画「「十二人の怒れる男」の名場面の一部を鑑賞して、この映画を見終わった後に残る感動を皆さんに伝えたい、と語られ講演を終えられました。

浅原先生ありがとうございました。
教職は離れられたものの引き続き、ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申しあげます。

 

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