広島大学緊急被ばく医療派遣チーム第1班帰着

3月17日(木)午後4時頃、東北地方太平洋沖地震の被災地へ派遣されていた、広島大学緊急被ばく医療派遣チーム第1班が本院に帰着しました。 記者会見の最初、高度救命救急センター長で第1班の派遣団長を務められた谷川攻一教授より、震災で亡くなられた方々に哀悼の意が伝えられました。その後、想像絶する現地での医療活動状況が報告されました。

左から越智光夫理事(医療担当)・病院長、神谷研二緊急被ばく医療推進センター長、平田特任助教(内科医)、谷川教授(救急医)、細井教授(放射線医療・線量測定)、木元看護師(高度救命救急センター)、竹岡看護師(ICU)、飯塚助教(放射線障害医療・線量測定)、鈴木文男教授(放射線障害医療・線量測定)

出発式:放射線医学総合研究所理事より訓示

 

第一班に被災地への派遣要請があったのは、東北地方太平洋沖地震が発生した翌12日の午前中で、同日午後、千葉県にある放射線医学総合研究所へ向かった。研究所では、被災地での現状の把握と対応について会議を行い、翌日13日、ヘリコプターにて医療スタッフ13名が搭乗し、福島原子力発電所から23キロ地点の福島市へ向った。搭乗者13名のうち7名が本学の緊急被ばく医療派遣チーム(第1班)

緊急被ばく医療派遣チーム(第1班)が放射線サーベイ検査を実施

相双福祉保健事務所で東電の職員、車をスクリーニング(異常なし) 

福島原子力発電所20キロ圏内の方が乗車しているバスに乗車してスクリーニング(全員異常なし)

 福島県立医科大学で、福島原子力発電所で作業に当たっていた東電の職員の放射線評価を行ったが、除染の必要なし。マスクを外す医師。

このたびの医療活動は、地震、津波、放射能という複合的な災害で現場は大混乱しており、その中で本学の緊急被ばく医療派遣チーム第1班の専門家集団が重要な初期の過程を立ち上げたということは、本学が三次被ばく機関としての機能を果たしていることが実感できた、と神谷センター長は述べた。

なお、広島大学病院では、被災地に派遣された機動隊等の方々の検査を行いましたが、全く被ばくの痕跡はない状況でした。以上のことを参考に、根拠のない「うわさ」には、決して惑わされることなく、冷静な対応を図って頂くよう、宜しくお願いします。また、広島大学における放射線被ばくに関するお問い合わせ電話番号は次のとおりです。

* 一般の方は、下記番号にお問い合わせ下さい。(対応時間:9:00~17:00)
082-257-5398


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