最新鋭のPET-CTの利用が始まりました

 PET(陽電子放射断層撮影)とCT(コンピューター断層撮影)の画像を同時に撮影でき最新鋭のPET-CT(ドイツ・シーメンス社製)が入院棟地階に設置され、今月から稼働しています。
 がんの早期診断に威力を発揮すると期待されています。PET-CTの導入は、広島県内のがん診療連携拠点病院で初めてです。
 がん細胞は正常な細胞に比べると、ブドウ糖を多量に取り込む性質があります。PETはその性質に着目した検査法です。
ブドウ糖の一部に放射性物質で目印を付けた検査薬(FDG)を注射した後、がん細胞に集まったFDGを検出して、がん病巣を見つけます。形でがんを見つけるCT単独の検査に比べ、診断精度が格段に向上しました。
 全身を一度に検査できるため、原発不明がんの原発巣を見つけたり、再発・転移を確かめたりするのにも役立ちます。また、抗がん剤や放射線治療の効果を判定できることも大きな特長の一つです。
 安静にする時間も含め検査全体で約3時間かかりますが(撮影自体は20~30分程度)、患者さんの苦痛はほとんどありません。早期胃がんを除く悪性腫瘍の病期診断または転移・再発の診断については健康保険が適用されます。


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