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最新鋭のハイブリッド手術室で実施した胸部大動脈瘤の治療を公開

 広島大学病院は11月22日、診療棟のハイブリッド手術室を使った胸部大動脈瘤治療の様子を、患者さんの同意を得て報道関係者に公開しました。

バイパス手術の様子

 

ハイブリッド手術室は外科手術と、血管造影や血管内治療(カテーテル治療)を同時に行えるのが特徴です。2方向の血管造影装置と全身撮影ができる64列CTを備えたタイプとしては国内初となります。
今回治療を実施したのは広範囲に及ぶ胸部大動脈瘤がある85歳の患者さんです。足の付け根の血管からカテーテルを挿入し、大動脈瘤の部分にステントグラフト(ばね状の金属を取り付けた人工血管)を留置して広げ、内側から大動脈瘤破裂を防ぐ治療を行いました。

ステントグラフト治療

 

その際、頭や腕にいく動脈の一部を塞ぐ必要があるため、ステントグラフト治療に先だって別の動脈から人工血管でバイパスする手術を実施しました。一連の治療は約4時間で無事に終了しました。
心臓血管外科の末田泰二郎教授は「従来は別々に実施していた外科手術と血管内治療を一度に行うことで体への負担を減らせ、開胸手術が難しい高齢の患者さんにも優しい治療ができます」と話していました。


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