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無人航空機(ドローン)を活用 血液検体などの搬送技術を開発へ

 広島大学医学部(救急集中治療医学)の貞森拓磨客員准教授と(株)NTTドコモ、モバイルクリエイト(株)、インフォコム(株)、ciDrone(株)が提案した事業が、総務省の戦略的情報通信研究開発推進事業(SCOPE)の地域ICT振興型研究開発枠に採択され、2017年5月24日(木)記者説明会を開催しました。

 提案事業内容は、緊急時に必要となる血液検体などを無人航空機(ドローン)を活用して、搬送するための研究や技術開発を行うものです。血液検査は、診療に際して必要不可欠な検査です。緊急性の高い疾患では、検査結果判定の遅れが診断の遅れに繋がり、治療介入の遅れ、ひいては死亡率を上昇させている懸念があります。特に、広島県は島嶼部や山間地域が多く、無医地区数が全国2位と医療過疎が課題となっています。

 実証検証フィールドである大崎上島町は、瀬戸内海のほぼ中央に位置する県内唯一の離島です。総人口7,800人余りに対し、医院は5つ。医療資源が十分ではなく、様々な課題が山積しています。

 事業計画では今年度は、医療過疎地域の医療機関における緊急時の検体検査の実態を調査し、既存の技術を組み合わせた携帯電話回線を利用した無人航空機の自動飛行、狭帯域での映像伝送などを行います。また、無人航空機によって運搬された検体の状態の変化なども検証します。来年度以降は、今年度で得られた検証結果を元に、より長距離の搬送を安全に行うために無人航空機の改良を行います。

*事業における参加企業の役割

  • 株式会社NTTドコモ
    1)総務省への「無人航空機における携帯電話の利用に係る実用化試験局の免許」の申請
    2)携帯電話を利用した無人航空機を飛行させた際の上空での通信品質の確認、地上の携帯電話ネットワークへの影響度合いの監視・検証
  • モバイルクリエイト株式会社
    1)携帯電話回線を使用した機体動態管理の性能確認
  • インフォコム株式会社
    1)携帯電話回線を使用した映像伝送の性能確認
  • ciDrone株式会社
    1)無人航空機の自動飛行や機体開発の研究
記者説明会(1)

記者説明会(1)

記者説明会(2)

記者説明会(2)

(左から)貞森客員准教授、宮内氏(インフォコム)、住吉氏(NTTドコモ)

(左から)貞森客員准教授、宮内氏(インフォコム)、住吉氏(NTTドコモ)

【お問い合わせ先】

広島大学病院総務グループ
電話:082-257-5418
メールアドレス:byo-toku-chousa(AT)office.hiroshima-u.ac.jp
※(AT)は半角@に置き換えてください。


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