ロボット治療機器を中国地方で初めて導入

 広島大学病院では今年4月から、中国地方で初めてロボット治療機器「HAL(R)医療用下肢タイプ」(以下、「HAL(R)医療用」)を導入し、2017年6月20日、記者説明会を開催しました。

 「HAL(R)医療用」は筋委縮性側索硬化症(ALS)や筋ジストロフィーなどの神経・筋疾患患者さんを対象にしたロボット治療機器です。2016年4月、ロボット治療として初めて保険が適用され、本院でも今年4月から保険適用による治療が始まりました。

 本院では、患者さんの体調・状態に合わせて1回30分~1時間程度、週2~3回治療を行っています。期間は1クール9回です。
これまでに2人の患者さんに使用しましたが、1クール終了時点での評価では、歩行速度や歩行時の持久力の向上などが確認されています。患者さんからは、「姿勢が良くなった」「疲れにくくなった」などの感想をいただいています。
リハビリテーション科の木村教授は「自分で歩ける期間を長くすることで、QOL(生活の質)を向上させたい。今のところ対象患者さんが限定されているが、少しでも多くの患者さんの福音になれば」と話しています。

 今後は、保険診療対象疾患以外の疾患に対する効果や下肢切断術後の歩行練習に関する臨床研究などにも「HAL(R)医療用」を活用していきます。

記者説明会 木村教授(右)坂光理学療法士

記者説明会 木村教授(右)坂光理学療法士

記者説明会

記者説明会

「HAL(R)医療用」を装着しての治療を実演

「HAL(R)医療用」を装着しての治療を実演

「HAL(R)医療用」を装着しての治療を実演

「HAL(R)医療用」を装着しての治療を実演


up