広島大学病院では12月4日(月)、「経カテーテル大動脈弁移植術(TAVI)」に関する記者説明会と57例目となる84歳の患者さんの手術の様子を公開しました。
本院では平成27年10月30日からハイブリッド手術室で、経カテーテル大動脈弁移植術を、外科手術ができない高齢の大動脈弁狭窄症の患者さんに実施しています。広島県内2番目のTAVI実施施設として症例を重ね、平成29年10月6日に50例目に達しました。患者さんの平均年齢は84.6歳、これまで1例の死亡例もなく、重篤な合併症も1例もありません。全例生存退院されています。説明会で心臓血管外科の末田教授は「循環器内科、心臓血管外科、麻酔科の医師などによるチーム医療の成果です」と話していました。
大動脈弁狭窄症は高齢者ほど罹患率の高い疾患で、高齢社会を迎えた今、患者さんが激増しています。これまでの人工心肺を用いて心臓を止めて行う大動脈弁置換術に比べて短時間、低侵襲で施行できます。80歳を超えた高齢者の大動脈弁狭窄症の治療法としてこれから広まっていくものと見られています。
記者説明会
心臓血管外科・末田教授、循環器内科・木原教授(右から)
手術の様子(1)
手術の様子(2)
手術の様子(3)