ドローンを使い血液検体を運搬する実験を実施

 広島大学やNTTドコモなど7社は、小型無人機「ドローン」を使い、模擬の血液検体を運搬する実験を、平成29年12月15日、豊田郡大崎上島町で行いました。広島県は、島しょ部・山間地域が多く、無医地区数が全国2位と医療過疎化が課題となっています。

 今回の実験では、模擬の血液検体を載せたドローンを、約570メートル自動運転させ運搬を行いました。血液検体を入れた容器に破損はありませんでした。また、遠隔操作などにはドコモの携帯電話回線を使いますが、地上での携帯電話使用に影響もありませんでした。最終的には大崎上島町の介護老人保健施設から医院まで、約7キロの自動運搬が目標です。平成31年度内で技術を確立させ、検査の迅速化や医療スタッフの負担軽減を目指します。

 広島大学医学部の貞森客員准教授は「過疎地の医療スタッフは一人で何役もこなしている。ドローンで効率化し負担を軽減したい。中山間地域医療の充実を図りたい」と話しています。

 本事業は、医学部(救急集中治療医学)の貞森拓磨客員准教授と株式会社NTTドコモなど7社が提案した事業が、平成29年度総務省による戦略的情報通信研究開発推進事業(SCOPE)の地域ICT振興型研究開発枠に採択され実施するものです。なお、当該実証実験は、総務大臣から実用化試験局の免許を受けた無線機を搭載したドローンを使用して実施しています。

ドローンの離陸場面

ドローンの離陸場面

医院の近くの空き地に無事到着

医院の近くの空き地に無事到着

モニターでドローンの場所を管理

モニターでドローンの場所を管理

取材を受ける貞森客員准教授(左から3人目)

取材を受ける貞森客員准教授(左から3人目)


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