緩和ケアもっと知って 入院棟で啓発イベント

 がん治療センター緩和ケア部門は10月17日、入院棟2階の「みどりのひろば」で「チームで支える緩和医療~多職種で患者・家族を支えます~」を開きました。緩和ケアをより広く知ってもらう活動の一環で、歯科部門や栄養管理部なども協力、患者や家族らが訪れました。

 歯科医や歯科衛生士が歯の健康状態をチェックするコーナーでは、ガムをかんでもらって噛む力を測定したり、口の中の乾燥具合を調べたりしました。栄養補助食品のコーナーでは、カロリーをたっぷり摂れるものからタンパク質を補うものまで管理栄養士が説明しながら試飲し、飲みやすさなどを確認していました。抗がん剤治療などにより口腔内の不調を訴えたり、味覚が変わり食事が進まなくなったりするなどいろいろな影響が出てきます。緩和ケアでは治療以外でもさまざまな面からサポートできることを知ってもらう目的もあります。

 緩和ケアと聞くと、終末期の医療というイメージになりがちです。今回、参加者に協力いただいたアンケートで、【がんになったときから「緩和ケア」を行うことが通常といわれていることをご存知でしたか?】に、「知っている」は半数に届きませんでした。「がんと診断された時点から緩和ケアの出番」。治療中のさまざまな問題を解決するため、医師や看護師、薬剤師、管理栄養士などが中心になったチームで患者さんや家族をサポートしていきます。治療を受けながらもQOL(生活の質)を維持していただくことが重要です。緩和ケアについては主治医や看護師にご相談ください。


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