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広島県で初のWATCHMAN手術に成功 心房細動患者へ脳梗塞などを予防

 広島大学病院ハートブレインチームが広島県内では初となる心房細動の患者さんへの左心耳閉鎖デバイス(WATCHMAN)の手術2例を9月11日に実施しました。執刀は循環器内科の中野由紀子教授です。

 心房細動は、加齢と共に増加する最も頻度の高い不整脈です。心房の動きが早く不規則になり、動悸やめまいの原因となったり、血栓ができやすく脳梗塞の危険性が5倍程度高まったりすることがわかっています。脳梗塞予防のため抗凝固療法が必要となりますが、出血リスクが高い患者さんでは抗凝固療法を行うのが難しく困っていました。こういった患者さんのために開発されたのがWATCHMANで、血栓が生まれやすいとされる左心耳を閉鎖するデバイスです。足からカテーテルを挿入し、左心耳に留置します。一回の手技で脳梗塞が予防でき、抗凝固療法が中止出来るので経済的な負担も軽減します。WATCHMANは2019年9月から保険適用となり、広島大学病院では先行施設として準備が進められていました。

 今回、手術対象となったのは71歳男性と67歳女性です。それぞれ約2時間で終わり、術後は良好です。ハートブレインチームは、循環器内科・心臓血管外科・脳神経内科・麻酔科・救急集中治療科など他科・多職種で構成された治療チームです。


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