致死的不整脈ストームの患者さんの救命に成功

 広島大学病院循環器内科では、陳旧性心筋梗塞(昔心筋梗塞の既往がある)により心臓の機能が悪くなっており、今回致死的不整脈(心室頻拍)が止まらなくなるストームで危険な状態となった患者さん(79歳男性)の救命に成功しました。

 不整脈チームで、血管からカテーテルを入れて不整脈の回路を特定し治療するアブレーションを心内膜からと心外膜からの2回行い、心室頻拍の危険な状態を脱することが出来ました。心外膜からのアブレーションを単独で行ったのは広島大学病院が初めてで、その治療により患者さんを救命出来たのは特記すべきことです。

 一時は経皮的心肺補助装置を入れて救命センターで管理を行いましたが、無事に回復され、歩いて退院となりました。循環器内科不整脈チーム、心不全チーム、虚血チームをはじめとする各チーム、救急集中治療科、心臓血管外科、麻酔科など多くの診療科、臨床工学技士、看護師、理学療法士など多職種のハートチームでの集学的治療・若手の先生のファイトにより患者さんの命を救うことが出来たと考えます。

心外膜からの心室頻拍のマッピングと通電で心室頻拍が停止した図

心外膜からの心室頻拍のマッピングと通電で心室頻拍が停止した図

循環器病棟で元気になられた患者さんを囲む治療に関わったスタッフ一部

循環器病棟で元気になられた患者さんを囲む治療に関わったスタッフ一部


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