小児がん啓発へ広島城を黄金色にライトアップ

 小児がんについて知ってもらおうと、広島城が黄金色に輝きました。9月は「世界小児がん啓発キャンペーン:Global Gold September Campaign」月間で、著名な建物などをゴールドにライトアップします。全国の小児がん専門家によるNPO法人「日本小児がん研究グループ(JCCG)」は、このキャンペーンに協力、日本でも今回初めて取り組んでいます。

 中四国唯一の小児がん拠点病院である広島大学病院も呼びかけに応じ、村上農園の協力を得て広島城をライトアップしています。9月9日には点灯式を実施、本院小児科の岡田賢教授は「新型コロナウイルス感染症の影響で面会も制限されるなど難しい状況の中、ゴールドの光は小児がんと向き合っている子どもたちやそのご家族の励ましとなると思います」と話し、村上農園の村上清貴社長は「健康に寄与する野菜作りに取り組み、がん予防研究に寄付していることもあり、キャンペーンの趣旨に賛同し協賛しました。小児がんに向き合う子どもたちや支える家族の現状を広く知っていただくきっかけになれば」とあいさつしました。
この後、広島大学病院の小児病棟とオンラインで中継を結び、入院中の子どもたちの「点灯」と言う声で光がともりました。子どもたちは「とてもきれい」と喜んでいました。ライトアップは9月15日まで(日没~午後10時)。全国でも東京スカイツリーや東寺五重塔(京都市)など14カ所がライトアップされています。

 白血病や脳腫瘍などの小児がんは10~14歳の子どもの死因の第1位で、年間の新たな発症は約2000~2500人。治療法の開発や、治療を終えた子どもがその先の長い未来を安心して健康に過ごせるようなサポート体制の確立など、課題は山積しています。キャンペーンはこれらの実態を広く知ってもらいたいと、実施しています。

ゴールドにライトアップされた広島城

ゴールドにライトアップされた広島城

協賛いただいた村上農園の村上社長(右)と小児科の岡田教授

協賛いただいた村上農園の村上社長(右)と小児科の岡田教授


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