平成28年9月6日、台北市にある台北栄民総醫院の核醫部 黃文盛教授を団長とする医師や看護師など7人が、広島大学緊急被ばく医療推進センターを訪問しました。
台北栄民総醫院は、病床数が3,000床を超える台湾にある最も大きな国立病院の一つです。また、原子力災害時には「三級輻醫院療機構(日本の三次被ばく医療機関に相当)」の役割を果たす病院です。
今回は、日本で新たに整備が進められている原子力災害医療体制の拠点となる高度被ばく医療支援センターの指定を受けた広島大学、長崎大学、福島県立医科大学、放射線医学総合研究所を訪問します。2011年の東京電力福島第一原子力発電所事故後の日本の緊急被ばく医療対策の現状を調査し、台湾での緊急被ばく医療体制の参考にすると共に人的交流を深めることが目的です。
日本の原子力災害時の医療体制の現状や福島での事故当時の対応などについて、緊急被ばく医療推進センターの神谷センター長から説明があり、メディカルサポートチームの育成の重要性などが報告されました。団員からは、汚染や被ばくの可能性がある被災者のスクリーニングや一時立ち入り時の状況などについて熱心な質問が出されていました。
この後、一行は原爆放射線医科学研究所の主な研究施設や原子力災害時の傷病者受入施設などを見学し、担当者からの説明に耳を傾けていました。団員の一人 謝さんは「大変勉強になりました。今後、ぜひ交流を深めていきたいです」と話していました。なお、台湾の原子力発電所は3カ所計6基が稼働しており、その内2カ所4基は台北市近郊にあります。
黄団長(左から2人目)と訪問団
神谷センター長(左から5人目)
神谷センター長が日本の現状を説明
ホールボディカウンタ室
入院棟屋上にあるヘリポート
高度救命救急センターの高度処置室
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