病室からの出火想定し消防訓練 職員の役割や連携を確認

 病室から出火した想定の消防訓練が10月10日、広島大学病院入院棟8階西病棟でありました。医師や看護師たち約50人が、通報や初期消火、避難誘導の仕方などを確認しました。

 看護師が廊下に備え付けの消火器で初期消火に努めたものの、煙が広がり、入院患者の避難が必要になったとの想定。出火を見つけた看護師が大声で「火事です」と叫んで回り、火災報知機を作動。応援に駆け付けた看護師とともに、患者役の職員が乗ったベッドや車いすを押して避難し歩ける患者は看護師が誘導しました。医師たちが病状をチェックして回り、消防署へ通報して、防火扉も閉じました。広島市消防局南消防署の協力で、消火器の放水訓練も実施し、約90人が参加しました。

 訓練後「看護師と医師、技師たちの意思疎通が重要」「初期消火には、多くの人が当たるべき」「しっかり声を出して誘導しよう」などの意見が出ました。訓練を見守った南消防署からは「火災時は煙に巻き込まれての一酸化炭素中毒が一番怖い。煙の拡散を防ぎ、煙を吸わない、吸わせないことが重要。屋外へ避難する意識も持ってほしい」とアドバイスをいただきました。


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