福島県と福島県立医科大学の6人が11月12日、広島大学病院を訪れ、福島県の「ふたば医療センター」への医師派遣に感謝を述べ、福島の復興へ引き続き支援を求めました。
福島からは、福島県の挾間章博病院事業管理者、ふたば医療センターの谷川攻一センター長、菅野崇病院局長、福島県立医科大学の河野浩二理事兼副学長たち。広島大学病院の安達伸生病院長、原爆放射線医科学研究所の田代聡副所長、運営支援担当の新本陽一郎副病院長が懇談しました。
谷川センター長は、「内科系、救急の多くの先生方にお手伝いいただいており、本当に助かっている」と感謝。2023年11月までに、双葉地域6町村のすべてで避難指示が解除され、現在約1万7千人の帰還者を、10年ほど先には3万~3万5千人に増やす目標で、将来的には250人規模とする新たな中核病院を2029年に開設する予定、と説明しました。
診療実績について、2023年度の外来患者は前年度より3%増えて5千人余り。高齢者のほか、復興関連の作業員のけがにより4、50代も多く、整形外科のニーズが高くなってきていると報告しました。安達病院長は「派遣を終えた医師は、すごくいい経験をした、と話しています」と応じました。
広島大学病院から福島へは2016年10月から内科系の医師を、3カ月交代を基本に、今月までに延べ33人を派遣。ふたば医療センター附属病院などで診療に当たっています。また、救急医を毎月1週間派遣しています。