巨大地震想定し防災訓練 トリアージや情報伝達を確認

  広島大学病院は11月4日、南海トラフ巨大地震(マグニチュード9.0)を想定した防災訓練を行い、医師や看護師、職員、学生ら約160人が参加しました。運び込まれた負傷者の重症度によって優先順位を決めるトリアージを実施し、入院と外来の患者、職員の被災状況を確認するなど救護活動や部署間の連携を確認しました。

 広島市などで震度6弱を記録、死者不明者は約1万5千人、負傷者約2万2千人という想定。午後2時過ぎに地震発生を知らせる緊急館内放送を流し、安達伸生病院長の指示で放射線災害医療研修棟に災害対策本部を設置。治療エリア(軽症、中等症、重症、死亡)の準備、院内の被害確認に取り掛かりました。午後3時ごろから診療棟と臨床管理棟間の通路にトリアージポストを設営。学生の模擬患者を医師と看護師が2人1組で診察した後、治療エリアにストレッチャーなどで搬送し、次々に検査や治療に当たりました。

 終了後の振り返り会では、「正確な情報伝達は紙に書いてほしい」「医薬品や資器材の調達は通常ルート以外も把握しておきたい」「中等症患者が重症に急変した場合など、エリア間の連絡をスムーズにしたい」「職員の被災状況や出勤できるかどうかの情報収集も必要」など課題の指摘もありました。安達病院長は「改善点を踏まえ、安心安全な病院に努めたい」と呼びかけました。

災害対策本部

災害対策本部

トリアージポスト

トリアージポスト

重症エリア

重症エリア

中等症エリア

中等症エリア

軽傷エリア

軽傷エリア


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