広島大学病院口腔総合診療科
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お口のセルフケアがさまざまな感染症予防に効果的―。広島大学病院の入院患者さん4893人に歯ブラシと歯磨き剤、洗口剤を渡し、歯科医師や歯科衛生士の指導のもと1日3回歯磨きやマウスウォッシュをしてもらったところ、していなかった入院患者さんに比べて肺炎の発症率が43%、血液中に細菌が入る菌血症が62%、尿路感染症が20%、それぞれ低下しました。広島大学病院口腔総合診療科の西裕美診療講師が発表しました。
研究は、洗口剤「リステリン」を展開するケンビュー社(東京)の協力で2022年7月から9か月間実施しました。広島大学病院に1週間以上入院した20歳から101歳の、自分で口腔ケアができる患者さんを対象に、入院初日に歯ブラシなどを配布。歯科医師らが、磨き残し箇所の指摘や入れ歯の洗浄、口腔内の保湿などを指導し、患者さん自身でお口をケアしてもらうよう促す「セルフオーラルケア」プログラムを展開しました。
院内で多い3つの感染症について調べ、今回のプログラム実施1年前の同期間の入院患者さん9423人と比較したところ、すべての発症率が低くなる結果となりました。
医療現場では、高齢化や人材不足、医療費の高騰など多くの課題に直面しています。今後は、他の病院でも同様の結果が得られるかどうかの検証や、セルフオーラルケアが病気の予防につながり、医療費の削減につながるのかどうかなども確かめていく考えです。西診療講師は「入院中の口腔ケアを退院後も習慣にし、歯科医にチェックしてもらいながら健康を維持していただくことが大切」と話しています。
広島大学病院では16年以上にわたり医科歯科連携を深めてきました。今回の成果も、患者さんの健康を第一に掲げた、多職種の連携により生まれました。
研究成果を発表する西診療講師
使用した洗口剤や歯ブラシ

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