薬物依存症とHIV感染症~予防的な働きかけを中心に~

2008年3月3日、「薬物依存症とHIV感染症〜予防的な働きかけを中心に〜」と題して、筑波大学大学院人間総合科学研究科講師の森田展彰先生にご講演いただきました。

はじめに、当院のエイズ医療対策室の高田 昇室長から、森田先生についてご紹介いただきました。

森田先生には、下記の項目でご講演いただきました。

・最近の日本の薬物乱用の状況
・薬物依存症とHIV/AIDSの関係
・日本の薬物依存症におけるHIV/AIDS
・薬物依存症者に対するHIV/AIDSへの対応策(海外と日本)
・薬物依存症の心理とそのケア

講演の中で、日本は「ダメ、絶対!」という教育や厳しい刑罰によって一次予防にはある程度成功しているが、再度薬に手を染める人が多く、二次予防は失敗していることが述べられました。

薬物依存症になってしまった人たちへの心のケアや、依存症から立ち直った人たちの運営する「ダルク」など、自助活動グループによる支援等も大切であることを指摘されました。また、薬物依存と性行動はHIV感染の下地になる共通した問題点として理解し、行動変容を促すアプローチの紹介についても紹介していただきました。

森田先生貴重なご講演をありがとうございました。
先生のますますのご活躍をお祈り申しあげます。


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