カテーテルを使った大動脈弁移植手術を公開

 広島大学病院は12月25日、ハイブリッド手術室で経カテーテル大動脈弁移植手術を、患者さんと家族の同意を得て報道関係者に公開しました。

 今回手術を実施したのは、大動脈弁狭窄症の87歳の女性患者さんです。足の付け根にある動脈から、カテーテルに折りたたまれた人工弁を心臓まで運びます。そして、人工弁が大動脈の弁の位置に到達するとバルーン(ふうせん)を膨らませ、人工弁を拡げて留め置くことで新たな弁として機能させます。

 通常の心臓手術では半日かかることもありますが、今回の移植術では2~3時間で終了します。このため、患者さんの体への負担が少なく一週間程度で退院することができます。高齢化に伴い、日本や欧米でも大動脈狭窄症が急増しており、患者さんへの負担が少ないカテーテルを使った大動脈弁移植術が注目されています。

 本院は、この移植術が行われる施設としては県内では2番目、全国では59番目です。

手術が行われたハイブリッド手術室

手術の様子


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