福島での医療支援に従事した内藤医師が出向報告(2022.11.18)

 広島大学では、福島県立医科大学が帰還住民への医療体制提供を目的に同大学病院が設置した「ふたば救急総合医療支援センター」へ医師派遣を続けています。広島大学病院内に「福島医療支援センター」を設置し、医療支援を通じて福島復興に協力しています。2018年4月からは双葉地区に設置された福島県ふたば医療センター附属病院(福島県富岡町)での診療も支援しています。

 2022年7月~9月の福島出向を終えた脳神経内科の内藤裕之医師が11月18日、丸山博文教授とともに、工藤美樹病院長へ報告を行いました。工藤病院長からはねぎらいの言葉が述べられ、内藤医師は福島での医療支援の状況などを報告しました。

 内藤医師は研修医時代に東日本大震災・福島第一原発事故の発生1カ月後に福島へ災害派遣された経験があるといいます。「震災当時は、原発事故後の風評被害による心のケアを必要にしている方が多くいました。10年以上経て、道路や建物などの復旧や避難解除は進んだようですが、なかなか若い方の帰還は進んでおらず、復興の難しさを改めて考えさせられました」と10年ぶりの福島の印象。「今回勤務した相双地区は、少子高齢化が特に進んでいる地域ですが、広島にも共通する課題があり、今回の経験を今後の診療に役立てていきたいと思います」と話しています。

ふくしま復興ステーション(復興情報ポータルサイト)
https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/portal/

左から工藤病院長、内藤医師、丸山教授

左から工藤病院長、内藤医師、丸山教授


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