広島大学病院で2024年度の「看護師特定行為研修」開講式が4月5日にありました。院内をはじめ広島県内全域の総合病院などから受講生計13人が出席、研修管理委員会の伊藤公訓委員長(総合内科・総合診療科教授)が「医師の働き方改革で、医師が働ける時間が少なくなりました。研修によるスキルアップのみならず、地域にいい医療を届けるためには、皆さんの力が必要」と激励しました。
特定行為は医師の指示がなければできなかった医療行為の一部が、医師が作った手順書に従えば、看護師自身の判断で実施できるようになるもので2015年に制度がスタートしました。広島大学病院は2019年度に県内で初の研修機関となり、21区分38行為のうち、呼吸器の調整や創傷管理、血糖コントロールの薬剤投与など10区分20行為を開講。これまでに42人が修了しています。
修了者は、高度な医療現場から在宅診療、介護現場など、患者の状態に合わせた迅速なケア・処置が求められる分野で活躍の場が広がっています。国は2025年に10万人以上の養成を目標としていますが、厚生労働省によると、令和5(2023)年3月現在で6875人にとどまっています。