小児病棟に笑顔届ける サンタさんが相次いで来訪

 子どもたちを笑顔にするため、プレゼントを携えたサンタさんが12月、広島大学病院小児病棟を相次いで訪ねてくださいました。

 がんの子どもを守る会広島支部と広島北ロータリークラブのクリスマスコンサートが10日あり、小児病棟に音楽の贈り物をしていただきました。
 守る会は山下美香代表幹事たち5人、ロータリーからは坪内昭吉会長たち3人が来訪。20年余り前から、子どもたちを励ましに来ていただいています。広島を拠点に演奏活動をしている、ビブラフォンなど打楽器の荻原里香さんとピアノの品川彩さんが、ジブリやディズニーの名曲、クリスマスソングを演奏。「ジングルベル」では、子どもたちも音楽に合わせて鈴を振り、「きよしこの夜」では声を合わせました。二人はゆっくりとした曲はしっとりと、速い曲は軽快な響きを病棟に響かせてくれました。ロータリーの2人が扮するサンタさんが、子どもたち一人ずつにおもちゃなどプレゼントを手渡して、笑顔が広がりました。

 NPO法人チャリティーサンタ広島支部のサンタ平田富樹さんは18日、入院中の子どもたち約40人に本やお菓子をプレゼントしてくれました。
 プレイルームに絵本や児童書、図鑑など100冊ほどが並べられ、子どもたちが1つずつ選びます。サンタさんは「頑張ってるね」「これはウクライナの絵本だよ」などと声をかけながら手渡しました。病室にも届けてくれました。
 平田さんは10年ほど前から、クリスマスに合わせて母子家庭などを訪ねて、プレゼントを届けています。広島大学病院へは昨年に続き2回目。「子どもたちの笑顔がうれしい」とほほ笑んでいました。

 手作りのおもちゃを、震災の被災地や病院、児童養護施設の子どもたちに届ける活動をしているボランティア団体「チクチク会」の皆さんは20日、小児病棟に来てくれました。
 フェルトや毛糸、タオルなどできたウサギやペンギン、イルカ、弁当箱などのぬいぐるみやバッグをプレゼント。雪だるまに扮した佐々木沙織さん、サンタさんに扮した平塚隆太さんが、「素敵なクリスマスに」などと声をかけながら、折り紙のサンタさんやツリーを貼ったクリスマスカードとともに手渡しました。普段はジムのトレーナーをしているというサンタさんが、子どもたちを腕にぶら下げると歓声が上がりました。
 チクチク会は2011年の東日本大震災当時、不安になっている子どもたちにはぎゅっと抱きしめるものが必要と聞き、活動を始めました。針と糸があればできる取り組みは、全国に広がっています。


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