世界(日本)肝炎デー(7月28日)のイベントが29日、広島大学病院で開催されました。病棟や外来では、消化器内科や内分泌・糖尿病内科の医師や口腔検査センターの歯科医師が無料肝炎ウイルス検査の案内を行い、診療棟3階のホールでは、肝臓への悪影響を及ぼす可能性が指摘されている口内細菌の確認や無料の肝炎ウイルス検査を実施しました。
ホールでは、広島県が認定する特任肝疾患コーディネーターや歯科医師10人がイベント参加を呼びかけ、患者さんやご家族、約20名が参加されました。奥歯の間の歯垢をブラシで取り出し、顕微鏡で400倍に拡大した画像をモニターに映し出すと、あちこちに動き回っている細菌が確認できました。丁寧に歯磨きをしているという人も、その数の多さにびっくり。「歯周病菌による炎症は肥満や糖尿病も悪化させ、菌が血流にのって肝臓に移ると肝炎を起こす恐れもあります」との説明に、「今まで以上に歯を大切にしよう」との声が聞かれました。
肝炎ウイルス検査は5mL程度の採血で、検査結果は自宅へ郵送しております。検査を受けた人には、肝炎についてクイズで解説したうちわや、肝臓に優しい料理のレシピ集などをプレゼント。検査を受けた人は「健康と安心につながれば」と話されていました。
肝がんの原因の大半は肝炎ウイルスの感染とされ、肝炎は放置すると肝硬変や肝がんに進行する恐れがあります。B型肝炎は働く世代に多く、C型肝炎は高齢者世代に多いと考えられていますが、自覚症状がないケースが多く、早めの肝炎ウイルス検査が大切です。
広島県は、委託する医療機関や県保健所(支所)で、無料で肝炎ウイルス検査を実施しています。広島、呉、福山の市民は各市が委託する医療機関で検査を受けられます。
肝がんは検査で防げるかもしれません。一生に一度は肝炎ウイルス検査を!
