プレゼントを携えたサンタさんが12月、広島大学病院小児病棟を相次いで訪ねてくださり、子どもたちの笑顔が広がりました。
がんの子どもを守る会広島支部が招かれた、「マジックおじさん」こと反田哲顕(たんだ・てつあき)さんのマジックショーとクリスマス会が16日にありました。
反田さんは30年以上前から県内の学校や公共施設で披露しています。この日は、ハンカチの中から花が出てきたり、白と赤の紙をちぎって丸めた後で広げるとサンタの帽子に変わったり、不思議な技を次々と繰り出しました。丸いリングが四角く変わるマジックでは道具を見せて種明かしも。折りたたんでカップにした紙に牛乳を注ぎ、子どもたちに向けて傾けてもこぼれてこないマジックでは、「わーっ」と声が上がりました。
同支部は9人で訪問。サンタクロース役のメンバーからは、支援者から寄付されたおもちゃなどを手渡ししてくださいました。反田さんは「夢と笑いを届けたい。子どもたちが笑顔になってくれれば」とにっこり。同支部の山下美香代表幹事は「入院が長期にわたる子どもたち。楽しいひと時を過ごしてほしい」と話していました。
手作りのおもちゃを、震災の被災地や病院、児童養護施設の子どもたちに届ける活動をしているボランティア団体「チクチク会」(東京都小平市)は19日、小児病棟に来てくださいました。
フェルトや毛糸などできたウサギやクマ、おにぎりや卵焼きが入った弁当箱、ソフトクリームなど、全国の会員やボランティアの皆さんが手作りしたぬいぐるみやバッグがずらりと並びました。雪だるまに扮した佐々木沙織さん、サンタさんの佐々木正太郎さん、キン肉マンの平塚隆太さんが、「素敵なクリスマスに」などと声をかけながら手渡しました。平塚さんが子どもたちを腕にぶら下げると歓声が上がりました。
チクチク会は2011年の東日本大震災当時、不安になっている子どもたちにはぎゅっと抱きしめるものが必要と聞き、活動を始めました。取り組みは、全国に広がっています。佐々木沙織さんは「子どもたちへの思いのこもったぬいぐるみです。喜んでもらえたらうれしい」と話していました。
NPO法人チャリティーサンタ広島支部(広島市佐伯区)のサンタ平田富樹さんは23日、入院中の子どもたち40人に本やお菓子をプレゼントしてくださいました。
プレイルームに絵本や児童書、図鑑、小説など約300冊が並べられ、子どもたちが1つずつ選びます。サンタさんは「頑張ってるね」「勉強してる」などと声をかけながら手渡してくれました。お菓子は地元のスーパーからの提供です。
平田さんは10年ほど前から、クリスマスに合わせて母子家庭などを訪ねて、プレゼントを届けています。広島大学病院へは3年連続の訪問です。「子どもたちはしんどい思いをしていると思います。笑顔を見るとうれしい」話していました。

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