広島大学病院は4月から、日本財団母乳バンクのドナーミルク使用施設になりました。これにより、体重1500g未満の赤ちゃんや消化器疾患をもつ赤ちゃんを対象に、母乳がたくさん出るお母さんから提供してもらった母乳「ドナーミルク」を利用できます。母乳は栄養面だけでなく、赤ちゃんの免疫力を高め、感染予防にも重要な役割を果たしており、ドナーミルクの導入により栄養方法の選択肢が広がることは赤ちゃんにとって大きな利点といえます。
早産の赤ちゃんは腸が成熟しておらず、壊死性腸炎にかかると生命に関わることがあります。この病気は粉ミルクと比べて母乳で育てることで発症率が低下することが知られています。一方で、早産のお母さんは母乳分泌が安定するまで時間を要するケースも多く、その間をドナーミルクでつなぐ考えも広がってきています。
ドナーミルクは、日本母乳バンク協会のドナー登録施設から集められます。これまでに輸血や臓器移植、がんなどの治療をしておらず、6カ月以内の血液検査で異常がなく、感染症にかかっていないお母さんから提供を受けます。低温殺菌を行い、細菌検査を経て提供され、安全性は確保されています。
広島大学病院では、新生児集中治療室(NICU)の冷凍庫にドナーミルクの保管場所を確保しました。ドナーミルクについて保護者に十分説明し、希望に応じて提供を行います。年間10人前後の利用を想定しています。小児科の早川誠一医師は「赤ちゃんの命を守るための選択肢が増えました。希望される方にドナーミルクを提供できるのは大きなメリットと考えています」と話しています。
ドナーミルクを保管する冷凍庫と早川医師

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