• ホームHome
  • 広島大学病院
  • 広島大学病院は“走る集中治療室”導入 日本初の高規格病院救急車

広島大学病院は“走る集中治療室”導入 日本初の高規格病院救急車

 広島大学病院は、重症患者搬送に特化した高規格病院救急車を導入しました。心肺補助装置(ECMO)や人工呼吸器を装着した重症患者を安全に搬送できる装備と、遠隔医療(Telecritical care)機能を併せ持つ“走る集中治療室(ICU)”とも言える、日本初の取り組みです。令和6年度の文部科学省高度医療人材養成事業(大学病院における医療人材養成環境の更なる高度化)の採択を受けて整備しました。

 マイクロバスを改造した大型救急車で、最大搭乗人数は患者を含め8名。ストレッチャーベッドは1台、車いすであれば最大3名と医療スタッフを搬送できます。大容量の酸素と電源を搭載しており、心肺補助装置や人工呼吸器の安定運用が可能で、搬送中も集中治療を継続できる環境を実現しています。

 5G通信を活用し、搬送中に依頼元病院と救急車内、広島大学病院の間でリアルタイムでの情報共有が可能です。広島大学病院から、救急車の患者のデータや映像情報を把握し、状態を評価することで、到着前に治療方針を決定し、到着後はすぐに高度医療を開始できます。

 119番通報でなく、依頼元から広島大学病院の高度救命救急センターへの電話連絡により出動します。出動エリアは広島県全域を想定していますが、広島大学病院から比較的近い地域については島根県や山口県の一部も対象となる可能性があります。運転は主に、広島大学病院の救急救命士が担当します。

 従来の「患者を待つ医療」から「現場へ向かう医療」の役割も担います。地域の医療機関のスタッフや臨床実習中の学生に対する教育にも活用し、災害時には治療と搬送も担います。

 重症患者は、高度医療機関へ集約することで救命率が向上します。しかし従来の救急車では、搬送中の状態悪化、医療機器の制約、長距離搬送のリスクといった課題がありました。特にコロナ禍にあっては、ECMO装着患者の搬送ニーズが増加し、「超重症患者を安全に運ぶ手段」の必要性が強く認識されました。

 高規格病院救急車の導入により、広島県全域の救命率向上にさらに貢献してまいります。あわせて、地域医療人材の育成や地域医療の質の向上に取り組んでまいります。

高度医療人材養成事業(大学病院における医療人材養成環境の更なる高度化)

 本事業には全国の大学から73件の申請があり、広島大学の「遠隔支援・AIを活用した次世代地域医療人材の育成モデル―広島モデル―」を含む27件の事業が選定されました。
 広島大学は、高規格病院救急車のほか

  • 広島大学病院と広島県内の病院のICU(集中治療室)を結び診療支援するシステム
  • 胃・大腸の内視鏡画像から病変をAIが拾い上げ医師の診断を補助するシステム
  • CT(コンピューター断層撮影装置)やMRI(磁気共鳴画像診断装置)の画像から高精度な3D画像を描出・解析し裸眼での立体視を可能にするシステム

の計4件に計1億9千万円の交付を受けました。

【お問い合わせ先】

広島大学大学院医系科学研究科 救急集中治療医学
広島大学病院 救急集中治療科
TEL:082-257-5456 FAX:082-257-5589
E-mail:kyukyu(AT)hiroshima-u.ac.jp
※(AT)は半角@に置き換えてください。


up