広島大学病院は「臨床研究中核病院」に承認されました
広島大学病院は、日本発の革新的な医薬品や医療機器、医療技術の開発に必要な臨床研究・治験を推進するため、国際水準の臨床研究や医師主導治験の中心的役割を担う「臨床研究中核病院」として厚生労働大臣に承認されました。患者さんにとってより安全で信頼できる臨床研究・治験などを実施することで、治療の選択肢を増やし、医療の向上に貢献していきます。
全国で16施設目となる臨床研究中核病院として5月30日付けで承認されました。これまでの医師主導治験や論文数、臨床研究に携わる人員などが承認要件を満たしました。
当院の強みである軟骨の再生医療や希少疾患に対する新たな治療手段として期待される核酸医薬品などの開発と実用化を進めるほか、他の医療機関への研究支援や共同試験も進めていきます。質の高い臨床研究・治験に取り組む人材や、地域の医療・研究を支える次世代人材も育成しながら、臨床研究・治験の実施状況を分かりやすく公表し、患者さんからの相談受け付けもこれまで以上に手厚くしていく方針です。
当院として質の高い臨床研究や治験を推進し、病院の理念である「全人的医療の実践」「優れた医療人の育成」「新しい医療の探求」をより進めるべく、職員一同、一丸となって取り組んでまいります。
文部科学省の「高度医療人材養成拠点形成事業」に採択されました
広島大学の「平和科学を基盤とする臨床基礎融合を目指した人材養成イニシアティブ~SPARK! Plan for MED~」が、文部科学省の「高度医療人材養成拠点形成事業-タイプA」に、中・四国地域で唯一採択されました。2024年(令6)から2030年(令11)までの6年間、毎年8000万円が補助されます。キャリア支援により医学部生、大学院生、若手研究者を育成、確保することで、教員の研究時間を保持しながら、医師の働き方改革に繋げるもので、革新的な高度先進医療の実現を目指します。
若手外科医の年俸を1.3倍に 診療体制維持へ国立大学病院では初の取組み
広島大学病院は、外科医の診療体制を維持するため、若手の医科診療医の年俸を2025年度から、現行の約1.3倍とする待遇改善をしました。若手外科医に限った待遇改善は国立大学病院で初めてです。
全国的に減少している消化器外科などの若手診療医が対象で、「未来の外科医療支援手当」として月額10万円、年額120万円を増額。対象者は27歳から40歳前後までの約30人です。
近年、全国的に外科医、特に消化器外科医の減少が、診療体制に大きな影響を及ぼすことが懸念されています。広島大学病院は、取り組みが他の病院や全国に波及し、外科医を目指す医師が増えてほしいと考えています。
パリパラ水泳銅メダルの山口尚秀選手が報告とお礼 広島大学病院でリハビリ
パリパラリンピック競泳100メートル平泳ぎ知的障害クラスで銅メダルを獲得した山口尚秀選手が1月6日、広島大学病院にメダルの報告と診察に訪れました。山口選手は大会直前に左足小指のつけ根を骨折し、地元の愛媛県今治市で手術後、広島大学病院に1週間入院。リハビリに努めた後に渡仏して快挙を達成しました。
山口選手は、リハビリテーション科の三上幸夫教授にメダルを披露し、「大観衆を前にアドレナリンが出て、痛みは吹っ飛びました」とほほ笑みました。三上教授は「けがをしたすべてのアスリートの励みにもなる」と喜びを分かち合いました。
山口選手は大会直前の7月31日、練習中に骨折し、ボルトで骨をつなぐ手術を受け8月8日、広島大学病院に入院。歩けない状態でしたが、主に3人の理学療法士がついて、足に負担がかからない持久力・筋力トレーニングなどで体力を改善。14日に退院して渡仏し、9月3日の本番を迎えました。
山口選手は「お世話になった皆さんの期待に応えられるよう、ベストな泳ぎを見せたい」と決意を新たにしていました。
