福島での医療支援に従事した前田医師が出向報告(2023.7.27)

 広島大学では、福島県立医科大学が帰還住民らへの医療体制提供を目的に設置した「ふたば救急総合医療支援センター」へ3カ月交替で医師派遣を続けています。広島大学病院内に「福島医療支援センター」を設置、医療支援を通じて福島復興に協力しています。2018年4月からは双葉地区に設置された福島県ふたば医療センター附属病院(福島県富岡町)での診療を支援しています。

 2023年4月~6月の福島出向を終えた循環器内科の前田潤二医師が中野由紀子教授、池永寛樹診療講師とともに7月27日、工藤美樹病院長へ報告を行いました。工藤病院長からはねぎらいの言葉が述べられ、福島での医療支援の状況などを報告しました。

 前田医師は、外傷も含めたさまざまな患者を診たり、ドクターヘリで患者を搬送したりするなど貴重な経験を積んだと強調。被災地の現状については、「被災した小学校を見学したが、爪痕は今も残っている。生活は戻りつつあるが、若い世代の帰還は進んでいない。10年を超えて他での生活が安定すれば難しいとも思う」と話していました。

ふくしま復興ステーション(復興情報ポータルサイト)
https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/portal/

左から工藤病院長、前田医師、中野教授、池永診療講師


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