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世界初、小児がん患児専用治療支援VRソフト「はたらく細胞VR」完成

  広島大学病院が3年以上かけて開発を進めてきた、小児がん患児の治療への意欲を高め、頑張る力を引き出す世界初の治療支援VR(仮想現実)ソフト「はたらく細胞VR」が完成し4月7日、記者説明会を開きました。

 「はたらく細胞」は、白血球、赤血球、血小板、マクロファージなど体内の細胞を擬人化し、免疫反応や病原体との闘いなど、それぞれの働きをドラマチックに描いています。

 ソフト「はたらく細胞VR」では、プレイする子どもたちが自分の身体の中に入り込み、身体の仕組みを学びながら、白血球とともに細菌やがん細胞と闘うなど、物語の主人公となって疑似体験します。強いがん細胞に苦戦するも、抗がん剤の助けを借り、ついに強敵を打ち倒す。そんな体験ができます。4話構成のストーリーで、がん細胞と闘うバトルや、細胞の働きを出題するクイズもあり、すべてのプレイ時間は30分前後です。

 VRで周囲360度を見渡せる没入感に加え、アニメにも出演している7人の声優さんたちの熱演で、臨場感あふれる仕上がりになっています。子どもたちが、自分の身体の中で目には見えない「味方=細胞たち」が必死に頑張っていることを感じ、治療への前向きな気持ちや身体への理解、「ひとりじゃない」という安心感を育めるようにしました。

 講談社(東京)の協力を得て、公募で選んだVR制作会社ビーライズ(広島市)が制作しました。寄付金は132件総額1,510万9,000円をお寄せいただき、別途助成金等を合わせて開発を進めてきました。ソフトは日本全国の小児がん治療病院で利用できるようになる予定です。

 小児がんは毎年2000人以上が発症しています。がん細胞を完全に死滅させなければならないため、非常に激しい治療に耐えることになります。子どもたちはなぜ治療が必要なのか十分に分からないまま、長期の入院生活を余儀なくされるケースもあり、メンタルケアの重要性が指摘されています。

 広島大学病院は中四国唯一の小児がん拠点病院です。ソフトのシナリオを作るなど監修した小児外科の佐伯勇医師は記者説明会で、「楽しく遊ぶことで、からだの中では細胞たちが、薬の力も借りてがん細胞と闘っていることを知って前向きになり、治療にも良い効果が出るとうれしい」と期待していました。

ソフトの一場面 ©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction

ソフトの一場面 ©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction

記者説明会で、はたらく細胞VRを体験する記者に説明する佐伯医師(右)

記者説明会で、はたらく細胞VRを体験する記者に説明する佐伯医師(右)

【お問い合わせ先】

広島大学病院 小児外科 診療准教授 佐伯勇
メールアドレス:isaeki(AT)hiroshima-u.ac.jp
※(AT)は半角@に置き換えてください。


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