家畜育種遺伝学

研究内容紹介

分子遺伝学的手法を用いて、資源動物を材料に、有用遺伝子の探索、その構造および機能の解析を行っている。また、キジ目家禽を中心に、遺伝的多様性に関する研究を行うと共に、家禽遺伝資源の保存を行っている。

1 )我々は主に次の分野において研究を行っています。
I.ニワトリ経済形質のQTL解析。
II.ニワトリ品種の遺伝的多様性ならびに遺伝的類縁関係の解析。
III.ニワトリおよびウズラの突然変異解析。
IV.ニワトリおよびウズラの遺伝資源保存。(都築)

2 )家禽の起源と歴史を、アジアのフィールド調査とDNA 解析により明らかにする。
有用形質関連遺伝子の探索とその遺伝子の発現解析を行っている。一方、乳牛の繁殖・生産障害に関わる遺伝子の探索とその診断にも取り組んでいる。(西堀)

3 )種を超えて利用可能な発生工学の技術体系を構築することによって、多様な動物の遺伝資源を細胞レベルで保存すること、ヒト不妊治療技術を開発することに挑戦している。
現在は、鳥類とほ乳類の生殖幹細胞を対象として、培養・凍結・移植等の操作技術を開発・改善し、受精能の半永久的な保存と、借り腹を利用した効率的な精子と卵の生産に取り組んでいる。(中村)

キーワード

QTL解析,ニワトリ,分子系統,DNA 鑑定

 

ニワトリの祖先種であるヤケイの分布図

ニワトリの祖先種であるヤケイの分布図

日本国特別天然記念物「土佐のオナガドリ」雄(赤笹内種)

日本国特別天然記念物「土佐のオナガドリ」雄(赤笹内種)

最近の業績

Goto T, Ishikawa A, Onitsuka S, Goto N, Fujikawa Y, Umino T, Nishibori M, and Tsudzuki M, (2011) Mapping quantitative trait loci for egg production traits in an F2 intercross of Oh-Shamo and White Leghorn chickens. Anim Genet 42: 634-641.

Tsudzuki M, (2008) Mutations of Japanese quail (Coturnix japonica) and recent advances of molecular genetics for this species. J Poult Sci 45: 159-179.

Osman SAM, Sekino M, Nishihata A, Kobayashi Y, Takenaka W, Kinoshita K, Kuwayama T, Nishibori M, Yamamoto Y, and Tsudzuki M, (2006) The genetic variability and relationships of Japanese and foreign chickens assessed by microsatellite DNA profiling. Asian-Aust J Anim Sci 19: 1369-1378.

スタッフ


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